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大江戸かおすふぁいと!

◆大江戸かおすふぁいととは
 大江戸かおすふぁいととは、おでっくす2015大坂NIGHT会場で行われた、ライブゲームです。
 参加者全員が一定のルールに従い、交代で短いリプレイを書き続けるというものでした。

・4チームに分かれた上で、各ターン、チームの持ち時間は10分。その間にショートリプレイを書かなばならない(aがユーザー側)。その後、楽市が全力で反撃、もとい続きを書く(bが楽市側)。これを繰り返して一つの物語を作り出すのだ!
 なお、ショートリプレイには毎ターン配布された「お題カード」のキーワードを2つ以上登場させること。キーワードは識別のため【】で括られる。
 ショートリプレイは比較的自由に書いてよい。ただし、既に書かれたリプレイと矛盾してはダメ。
 なんとかしてオープングの状況の解決をはかろう。
 また、「物語として美しい」「お約束を踏んでいる」「盛り上がる展開の」「面白い」ものを目指そう!
 以上のルールにのっとり、それでは、カオスファイト、レディーゴー!!

◆オープニング
 唐突だが、君は追跡者である。
 そして君には世界を渡る力がある。
 君はこれまで、とある存在を追い続け、幾つもの世界を渡り歩いてきた。
 とある存在とは、邪神カオスオデックス!
 どこかの世界で生まれたこの邪神は、君と同じく世界を渡る力を持ち、幾つもの世界を滅ぼしてきた、超絶的な悪そのものである。
 君の世界も、この邪神によって滅ぼされてしまった。
 復讐を遂げるため、君は数多の世界で力をつけながら邪神を追い続けているのだ。
「見つけたぞ、邪神カオスオデックス!」
 そしてついに、君は邪神が逃げた世界を特定し、そして追いつくことができた。
 その世界は、江戸の世だった。
「フッフッフ、まさか追いついてくるとはしつこいやつデース」
 この時代の人間になりすまし、まずは江戸の世を内側から破壊せんと企んでいた邪神はそう言って笑った。
 ヤツが化けている仮の姿。その名は、宣教師エンリシスコ・ザビエル!
 違う世界にいるどこかのエンリコ・アルベルティにそっくりだが違う。全く違う存在だ!
 他人の空似という言葉はやけに便利であるが、それはそれとして他人の空似である。
「絶対に貴様を倒してみせる!」
 君は邪神に武器を向け、今こそ手に入れた力を解放する。
 さぁ、戦いたまえ。君は今、君はSINNとしての正義の力と、ドラグナーとしての正義の力と、来世人の正義の力を同時に扱えるはずだ!
 混沌と化した江戸で、世界の命運を賭けた戦いが始まった。

Q:つまりどういうシナリオですか?
A:何でもありの状況でエンリシスコ(エンリコじゃないです)をフルボッコにすればいいんです。

◆リプレイ
・1a
 力の解放、それは己の神の力を解放するのと同意語だった。
 ごごごごごご。
「何その力は!?」
 楽勝エンリコが叫ぶ。
 それが彼の断末魔となった。
 【超必殺技】をくらい、お亡くなりになったエンリコさん、その【葬儀】はしめやかに行われた。
「さらばエンリコ、もう二度と会うことはないだろう(by参列者A)」
 めでたしめでたし。
 その晩、

・1b
「フ、エンリコが死んだか。思えばおろかな男よ」

 なんということだろう!
 エンリコの墓が一瞬光ったかと思うと、それは即座に消滅し、そして大きなクレーターのみが残った。
 嗚呼!
 そこに立っていたのはエンリコと同じ顔を持つ三人の男。

「フッフッフ、エンリコが敗れたようだな」
「だが所詮やつは四天エンリコ最弱のエンリコ」
「次はこのエンリコツヴァイが相手をしてやるとするか」

 衝撃の事実!
 君が倒したはずのエンリコは、所詮、尖兵に過ぎなかった。
 彼らこそは邪神カオスオデックスの化身。
 エンリシスコを頂点とする四体のエンリコなのだった!

 新たなる脅威、エンリコツヴァイが君に襲い掛かる!

・2a
 エンリコツヴァイ、それ即ち【鬼】である。
 やつらはバアアァァァルゥゥゥゥと叫びながら君たちに襲い掛かってきた!
 エンリコツヴァイは【兎】の形をした【傀儡】の大軍を率いて愛くるしさという精神的な攻撃を起こしてくる。
 君たちは、どうする!?

・2b
 こんなこともあろうかと設置しておいた地雷原が炸裂した。

「「「アバー!」」」

 哀れ! エンリコの群れは肉片と成り果てて飛び散った!
 これほど残虐な光景を、果たして誰が想像するだろう。
 だが忘れてはならない。
 世界を守るためとはいえ、地雷原をウキウキしながら設置したのは誰でもない君たちであるということを!

 それはそれとして次の日、空はよく晴れていた。
 君たちはやっと咲いた桜の下でお花見だ。
 地雷?
   エンリコ?
 そんなことよりも花見である!

 だが君たちが陣取った近くの桜の木には、実は――

・3a
 【やおよろず】の神がそこに佇み、優しい笑みを浮かべて皆を見ていた。
「ふぉっふぉっふぉっ、試練はこれからなのだよ〜でござる」
 おもむろに釣竿を取り出し【釣り】をし始めた。
 何を?
 何を釣るのか。それはもちろん、女性陣の服である。
「きゃああああっっ!!」
 まずはやおよろずの魔の手から女性達を守らなければ、花見は続行されないようだ。
「いや、これはこのままで」
 などとボケた事を言い始めた男性の一人は、ぽかりと殴られ、
「んな事あるかー!!」
「とにかく、あの神を捕まえろ!!」
 【陰陽師】の青年が式神を取り出し、やおよろずに向けて飛ばす。
「ちょ、ちょっと!!」
「風が起きる、スカート捲れるでしょー!!」
 ラッキーと…言ったらいけない。喜んではいけない。
「悪い!!」
 花見の予定が、桜の花びらが舞い、女性達の着物が、帯が舞いーー一応、良い風景ではあるのだろうか。

・3b
「花見か、風情がありますね」
 そうのたまうのは、なんとエンリコであった。
 やつは邪神の化身である。
 一回や二回、肉片になった程度では完全に滅ぶことはないのだ。
 なんという不死の生命力。
 なんという残機制!
 そして彼がいう桜とは、風にあおられ空に舞う、桜色のぱんちー!
 男の欲望に忠実なあたり、やはり邪神! 許されざるもの!

「さぁ、決着をつけましょう!」
 まだ空に舞っているパンチーを目で追いかけながら、エンリコ・ザ・サードが君たちに向かって挑戦状をたたきつけてきた!

・4a
「そこまでにしておけでござる」
 突然の乱入者に、エンリコが振り返る。
「何者ですか?」
 俺達も振り返る。
 目に入って来たのは、筋骨隆々の一人の【剣豪】であった。
「着物? パンティ? そんなものに屈するではないでござる」
 剣豪は自らの着物をはだけると、【褌】をあらわにした。
「馬鹿め」
 エンリコの一撃が剣豪のフンドシを吹き飛ばした。と、思いきや、剣豪はそのフンドシを華麗に脱ぎ捨てると、その遠心力のままに刃と化す。気づいた時には、エンリコの衣服が切り裂かれていた。
「これが、斬鉄でござる。名づけて斬鉄フン!」
「馬鹿な?!」
 当然ながら、俺達は置いてきぼりである。

・4b
 斬鉄フン。
 それはミステリアスジャパンが生み出した伝説の秘武術。
 おれを極めた者が腰を入れてフンドシを旋回させるとき、そのフンドシはすべてを切り裂く刃となる。
 伝承によれば、文字通り厚さ五寸の鉄板を真っ二つにしたともいわれている。
 原理はこうだ。
 限りなく薄い、薄いフンドシを、完全な、無駄のない腰の旋回に乗せて振り回す。
 すると極限まで空気抵抗のないフンドシに純粋な力が加わって、それは刃と化す。
 日本に多くの武術者あれど、この秘伝の技を体現する者は、今や彼以外に存在していなかった!
 エンリコが目を見開く。そして――

・5a
――それは35年前の【お花畑】での約束。
「【将軍】様、どうか私の願いをかなえてください」
「願いとはなんだ」
「私を【武士】(おとな)にしてください」
 エンリコはかつてのその目を思い出す。その約束を思い出す。
 この秘伝の技を解き放ったときあの約束もすべて消えてしまうと。

 『彼』が大人になったとき、将軍であった自分と彼は結ばれる運命にある。その意味を理解できないエンリコではない(いみしん)。
 そうと知っていて、エンリコは今すべてを解き放つ―ー!!

・5b
 エンリコの愛によって日本の半分が焦土と化した。

 この災害によって徳川幕府は統治機能を失い、代わりに暴力主義社会を標榜する「ネオ徳川」が台頭。
 彼らは暴力原理主義を掲げて朝廷を恫喝、将軍の地位を手に入れると、江戸に「ネオ徳川幕府」を開き、日本を「ネオ日本」にするのだった。
 かくして開幕する暴力のみがものをいう日本社会。
 荒廃しきったネオ日本は今、江戸世紀末!

・6a
 「ネオ日本」の治める「ネオ徳川」に【天罰】を下さねばならぬ。
 正義の力を持つ我々はそう強く感じていた。強き者が正しいとするその風潮は間違っている。それは間違った正義だと感じていた。
 けれど、その強い力と真っ向面にぶつかるにはなかなか難しい。それに、純粋に我々だけでは力が足りない。強い者たちと戦うにはそれ相応の力、そして人数が必要だ。
 私たちは暴力に苦しむ人々に見えるように壇上に立つ。剣を掲げ、声高らかに叫んだ。
 私たちは自由へ向かう。そのための戦いだと。
 皆を鼓舞するその声に苦しむ人々はゆっくりと立ち上がり、握りこぶしを高々に振り上げた。
 戦おう、私たちの自由のために。
 ……これが、【聖戦】だと。

・6b
 聖戦だ!
 聖戦なのだ!
 我々は今、間違いなく正義を手にしているのだ!

 そう叫ぶ彼の名はエンリコ・フォース。
 長い間、日本では「幻の獣」として扱われてきたエンリコの最後の一頭である。
 気性は激しく肉食。
 時として人里に下りてきて布教する。
 そんな彼の保護が、この時空動物愛護団体構成員の私の今回の任務である。
 しかし危険なことに、このエンリコは今、聖戦期に差し掛かっているようだった。
 聖戦期とは、ほかの動物の発情期のようなもので、この期間中、エンリコはやたらエクソシスってしまう傾向にある。
 そのため、まずは彼をおびき寄せるために擬似ディアボル餌を用意する必要があるのだった。
 参った、もってきていない。
 仕方がないからその辺にあるドラグナーを代わりに使うしかないか……。
 私は「聖戦だ!」と叫んでいるエンリコを茂みの中に隠れて観察しながら、そう唸った。

・7a
 しかし、そうは言っても疑似餌や撒き餌というものはそこら中に転がっているものではない。
「‥何か手を考えないといけないな」
 このままではせっかくのエンリコもエクソシスる前に暴走してしまう。
 辺りを見回す内に、ふと意識にひっかかりを覚えた。
 注意深く意識を巻き戻していくと、明らかに存在してはいけないものを見つけてしまった。
 【ナマモノ】だ。
 間違いない、アレは餌になるために存在しているナマモノだ!!
 考える前にそう感じていた。そして、そこからの行動は早かった。
 まずは的確にナマモノを確保し、迅速にエンリコに―――させなければならない。

 そう考え、さっそく手持ちのカードから有効打を導き出す。

 結論から言うとナマモノは捕獲でき、エンリコも存分に――――することができた。
 しかし、その弊害は大きかった。
 なんと、「ネオ徳川」の暴力に疲弊していた民草は、あろうことか聖戦を放り投げてしまったのだ。

「‥目的の為に手段を間違えた気もするが」
 迷っていてはいけなかったのだ、そう結論づけ、周りを見回す。

「いらっしゃいませー」「そこのおにーさん、どうー?」
 【ケモミミ】をつけた【メイド】達が、そこら中で客を取り合っている。

 そう、「ネオ徳川」の暴力は、せいてkげふんげふん‥違う暴力になったのだ!!

・7b
 17世紀、ネオ徳川幕府は一人の時空動物愛護団体会員の活躍に特に関係なく、エロ徳川幕府となった!

 フンドシ!
 ムタンガー!
 触手!
 etcetc!

 古今東西あらゆるピンク色の暴力が、今まさに日本を席巻していた。
 それはまさに、黒船ならぬ桃尻!
 慎み深くあるべきという道徳観はすでに裸足で逃げ出した。

 逃げ出したやつの中にはエンリシスコもいた。
 この時代の人々のバイタリティは、彼の予想をはるかに超えていたのだ!
「こんなところにいられますか! 私は部屋に帰ります!」
 エンリシスコの最期の言葉としても有名なこのせりふを言った翌日、彼は冷蔵庫の中から冷たくなって発見された。
 まさかの江戸時代冷蔵庫密室、果たして犯人は誰なのか!?

・8a
「犯人はこの中にいます」
 ジェット・カローは【事件】の容疑者を集めると、真相を語り始めた。
「犯人である【ニンジャ】は、【樽レース】で使われた樽の中に潜んでいた。これは明らかです」
 忍者は冷静にPS VITAから目を離し探偵を見据えた。
 私にはアリバイがある。凶器もまた見つかっていない。
 そう語る忍者だが、探偵は冷静に凶器の丸太を提示する。
「これが、凶器です」
 汚い。さすが忍者汚い。【SINN】とは比べ物にならない。
 追い詰められた忍者は、【バケモノ】のような笑みを浮かべた。
「ばれてしまっては仕方がないでござる」
 そして忍者は――

・8b
 そして忍者は語り始めた。
 それは、壮絶な戦いの物語だった。

 彼はもともと現代の人間であった。
 しかしなぜか気がつけば、江戸時代にいたのだ!
 身よりもなく、まして何も技術を持たない彼は江戸時代で必死に生き抜こうとした。
 しかし、そこには妖怪がいた。
 そして鬼がいた。
 荒れ果てた村を見たことがある。
 殺される人々を見たことがある。
 そのたびに怒りが、悲しみが、彼の中に渦巻いた!

 自分の無力さを呪う彼に、しかしやってきた幕府の役人は告げる。
 自分は来世人と呼ばれる存在であり、鬼を倒す力を持っていたのだ。
 それを知った彼は懸命に修行に励み、そして忍者の力を得て今も戦い続けている。
 同時に、忍者として時々裏仕事もこなしていた。

「でも人を殺しちゃダメでしょ」
「ごめんなさい」
 忍者は逮捕された。

 かくして、ひとつの悲しい物語は終わりを告げた。
 エンリシスコとか、まぁ、いっか。
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 〜fin〜

 ご愛読ありがとうございました。今後もREXiにご期待ください!

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