図書室学生会UNICOサマーフェス

花火大会レポート【練習】


花火大会開催に向けて、事前準備として行われた『予行練習』の結果報告です。
こちらの行動に関しては、花火大会本番には影響しません。
(リセットされます)
18/8/02



プレイング(執行部員限定の予行練習の掲示板に投稿されたものです)


07/29 21:35
ナタク・ルシフェラーゼ(pa0155)♀ 23歳 乗魅
場所:【ビーチ】
時間帯:【準備中】
服装:制服及び作業着
レポートへの出演:【可】
行動:花火を打ち上げる際のタグボートや艀を準備すべく、漁港へ協力をお願いしに行き
はしけの数や船の動かし方、作業する人員や作業手順などを打ち合わせ&シミュレーション。

花火の準備作業が始まるまでは会場の整備。
臨時駐車場を指定し案内板を設置する、ごみ箱を増設するなども行う。
必要とあらばクレーンを使って、足場や観客席を組む作業のお手伝い。

花火の準備作業が始まったら、艀の移動や連結・待機場所への運搬などを担当する。
花火の準備が整ったところで、艀の動かし方などを最終確認する。



07/30 22:07
ナタク・ルシフェラーゼ(pa0155)♀ 23歳 乗魅
場所:【ビーチ】
時間帯:【開催中】
服装:作業着
レポートへの出演:【可】
行動:フェス開催中は主に伝令&運搬役。

東のアイザックさんが劉さんの手を借りたくなれば、
花火会場の劉さんをバイクでむかえに行き、
西のエリーから用意するテントが足りないと連絡がくれば、
リアカーを引っ張って倉庫にテントを取りに行く。
北のヴェインさんから疲れたから交代要員を求められたら、
行って「もう少しで終るからがんばれ!」と励まし、
南の屋台で買い食いしている神崎さんを見つけたら、
駆けつけ「あたしのも!」と追加注文する。
そんな人間にあたしはなりたい…

なんて馬鹿な独り言をつぶやきつつ仕事をこなすよ。

花火の本番の時間になったら、あたしは花火船の曳航をお手伝い。
ライフジャケットを身に着けつつ、打ち合わせ通りに艀を引っ張っていくよ。
花火の日はこちらが無灯火な上、水面が光って見難いから十分注意しなきゃね。



07/31 02:03
アイザック・ブライトン(pa0348)♂ 26歳 探魅
場所:ビーチ
時間帯:準備中
服装:UNICO制服
レポートの出演:可

行動:
観覧会場となるビーチと運営のおかれる場所を確認しながら歩きます。

「この段差は危険ですね…当日までに対処しなくては」
「結構ゴミも落ちていますね。当日までに拾えるでしょうか…」

他の執行部役員も動いているはずです。
声をかけ進捗を確認し、ペットボトルの水と塩分補給用の飴を渡して回ります。

「お疲れ様です。今日も暑いですから、水分と…ミネラルもお忘れなく」



07/31 05:09
劉文(pa0392)♂ 21歳 英刃
場所:ビーチ
時間帯:準備中
服装:UNICO制服
レポートの出演:可

行動:
皆の準備作業を見守りながら、手の必要な場所があれば手伝う。
「俺で良ければいつでも呼んでくれ、体力は余っている」
また、不審な者などが入り込んでいないかにも軽く気を配っておこう。
「ふふ、万が一もないとは思うが…俺も心配性だな」





18/8/01
レポート


 セルティックフルート島のビーチの片隅では、機械音が響いていた。

「そのままー……位置OKでーす!降ろしてくださーい」

 ヘルメットに作業着姿の男が、声と身振りで合図する。それをクレーン機能付きショベルの運転席から確認すると、手元のレバーを操作して降ろしていく。鉄パイプの束はその重さを感じさせない静けさと、寸分たがわぬ正確さで所定の場所に降ろされた。
 駆け寄ってロープを解く作業員を見て、ほっと息をつく。
 運転席から飛び降りた作業服の女性がヘルメットを脱ぐと、目の覚めるような鮮やかな赤のポニーテールが背中に垂れた。
 この島の学園に通う生徒の一人、ナタク・ルシフェラーゼ(pa0155)だ。


 大西洋、マカロネシア、カナリア諸島の南西1000kmに位置するセルティックフルート島は、いわば絶海の孤島だ。
 かつてリゾートとして観光地化されようとしたこの島は、一度その開発に失敗している。美しい自然と歴史ある建物に彩られたこの島が、何故寂れてしまったか理由は定かではない。
 魅力をPRしきれなかったのかもしれない、交通の便が良くなかったのかもしれない。

 そんな島に、多くの若者が住み始めたのはちょうど1年と3か月ほど前のことだった。

 ICPOの設立した学園『University of InterCrime Operation』こと、UNICO。
 その学生たちが学校の設立とともにやって来たのだ。ICPOの捜査官を育成する教育機関の生徒として将来を嘱望された若者たちは、任務や授業と言って島の外へ行く機会こそ多かったが、島の生活や経済に大きな影響を与えていた。
 学園祭や部活動での企画として、島ぐるみでイベントを行ったことも1回や2回ではない。

 そんなUNICOの学生たちが、今年は花火大会を企画しているらしい。
 セルティックフルート島の誇るビーチ近くの道路では、今まさに花火の為の観客席の設営が行われていた。

 驚くことに花火大会の予算は学生会の予算から賄われている。重機や船舶の個人所有も珍しい話ではないらしく、今現在もナタクを始めとして沢山の生徒達が準備の為に島の各所で動いていた。
 世界を股にかけて活躍する捜査官の卵ともなれば学生だろうがそのくらい当たり前……なのかもしれない。


「ありがとうございました!」

 礼を言う作業員に手を振って、ナタクは広場のほうへと歩き出す。そこに見知った顔を見つけたからだ。

「アイザックさん」

「ああ、ナタク。お疲れ様です」

 声に気付いた制服姿のアイザック・ブライトン(pa0348)は、広場とビーチの間の道路から顔を上げた。
 夏の日差しが目に入ったか、青い瞳を細めてたった今見ていた場所を手で示す。

「この段差が気になっていて…当日までに対処しなくては」

「劉さん連れてこようか?」

 執行部の仲間であり、学生会副会長の名前を口にしたナタクに、アイザックは頭を振る。

「今は大丈夫ですよ。それよりナタク」

 そう言ってアイザックは、近くにあるクーラーボックスからペットボトルと塩分補給用の飴を取り出し、ナタクに差し出す。

「今日も暑いですから、水分と…ミネラルもお忘れなく」

 ナタクは礼を言って、ペットボトルに口をつけた。


 急なくしゃみをひとつして、首をひねる。

 今日もこの通り、南国の太陽が昼の空高く光っている。
 雲一つない空全体が真っ青に輝いているようだった。

 ―誰かが噂しただろうか。
 出身国の中国、アジア圏のみならず、世界レベルで語られる話らしい。

「俺で良ければいつでも呼んでくれ。体力は余っている」

 ナタクとアイザックとは反対側のビーチで作業の進み具合を確認していた劉文(pa0392)は、そう言い置いて黒い髪を翻すと次の場所へ足を向けた。
 その道中にも、不審な者が入り込んでいないか、さりげなく気を配る。

(ふふ、万が一もないとは思うが…俺も心配性だな)

 武術を修めている者特有の姿勢の良さと隙の無さは、歩いているだけでも犯罪の抑止力になることだろう。


 傾き始めた夕陽を見ながら海面に向かって足を垂らし、ナタクはようやくありついた食事を口にしていた。香ばしい青のりの風味と鰹節、とろけるような生地の熱さが口いっぱいに広がる。
 屋台に並ぶ友人の姿を見つけ、『あたしのも!』とお願いしたたこ焼き屋はどうやら大当たりだったらしい。

 今日は花火大会当日。
 遠くに聞こえるビーチの喧騒を耳に、屋台の明かりを眺めながら、伝令と運搬役にせわしなく働いた数日間を思い返した。

 Aiフォンが鳴る。

 『そろそろ打ち上げ場所へのボートが出ます』

 これから艀(はしけ)の最終確認が待っている。海洋部に所属し、海の怖さも十分に知るナタク自らが引き受けた役目だ。
 ゴミを片付け、ライフジャケットを着こみ、停めておいたバイクに飛び乗りエンジンをかける。一直線に港への道を走り抜ける。

 夜空に変わり始めた空にそびえるツインタワーには、またひとつ、部屋の明かりが灯り始めていた。

【予行練習版 花火大会レポート 了】

※執筆者 アイザック・ブライトン
18/8/02