五十助は、その身を案じた来世人達に水を飲まされ、一息ついてからそう答えた。
一応、料理人としての経歴がある彼が、うどんを打つだけでここまで疲弊することも珍しいと言えば珍しい話なのだが、かたわらに用意された量を見れば、さもありなん。
一部は乾麺にして保存することが目的のようだが、おおよそ30名分はあろうかといううどんの生地をすべて乾燥させる、というのは無理がある。むしろ、それを全て一人で作ったというのも相当な無茶であるが。
「一応、あるだけの分は切るまで俺がやるけど‥‥竿に干すのを少しばかり、手伝ってくれるとありがてえな。ある分は、食っても構わねえし。なんなら全部食っちまったってケチはつかねえ」
五十助の言葉に、流石に全部は無理なのでは‥‥と思いつつ、討伐を終えて小腹が空いている来世人からすれば魅力的な提案ではあろう。
ギルド内ならある程度の調味料もあるだろうし、『たまたま』持ち合わせがあっても、それはそれであり得る話。ただ食べるよりは、アレンジした方がもしかしたら、飽きないかもしれない。
それはそうと、彼はなぜそこまでの量のうどんを用意していたのだろうか?
「いや、来世だと土用丑の日ってあるだろ。こっちじゃ相当先だけど‥‥旬外れの鰻を無理してくうよりは、『う』のつくモンの方がいいかと思ってよ」
選択肢
a.うどんを干す | b.うどんを調理する |
c.食べるだけがいい | z.その他・未選択 |
マスターより
北海道某コンビニチェーンだと秋刀魚の蒲焼なんですが、果たして合理性はどこに。
うどんを干したり食べたりする話です。土用丑の日に向けて大量生産していた折、五十助は力仕事を延々続けていて力尽きたようです。
でも麺を切るところまではやるそうで、必要なのは干すか、あまりを食べるか、といったところ。
調味料は一般的なものはある扱い。珍しいものや来世由来のものは持ち込み前提となります。プレイングで指定した調味料が無いと頓狂な味になります。
『う』のつくものを食べる風習は昔からあったといいますし、この際なんで是非。