【SH02】伊豆鬼ヶ島大決戦

担当 北野旅人
出発2015/11/04
タイプ グランド B(Lv150以下) 連動
結果 成功
MVP 山之本惨斎(ka00380)
MVS 大狼忍(ka00063)





オープニング

◆脅威は計り知れず
 時は満ちた――よくも悪くも。

「敵の本拠地‥‥『本丸』と呼ばれる場所が判明した」
 作戦を統括するギルドスタッフは、伊豆大島の地形図を広げ、説明する。
「ここだ。火口の近くで、森に隠されていた場所だ。参尾ノ狼の導きで、偵察隊は敵に気付かれる事なく接近、さらに潜入ができたが‥‥感付かれ、撤退した。その際は狼達が助けてくれたらしい、感謝せねばな‥‥」

登場キャラ

リプレイ

◆本丸前:いざ、攻略へ
 カッパの抜け道。鬼の本拠地と目される『本丸』へと続く、秘密のルート――今、来世人らはそこに身を潜め、本丸とされる洞穴を睨んでいた。
「あそこに島の人々が‥‥これ以上、鬼達の好きにはさせません‥‥!」
 花織 ひとひら。普段は穏やかなこの少女さえ強い決意を固め、いつになく険しい顔だ。
「敵の大ボスは三本角か。悪くねぇ! 今までのどの鬼より強そうだ、やりがいがあるってもんよ。皆頼りにしてんぜ、宜しく頼むな」
 不知火 焔羅。彼はいつも通り、純粋にたぎってみせたが、神宮寺 咲夜は「やれやれ」と首を振り。
「仕方ないわね、付き合うわよ、バカ焔羅。放っとくと無茶しかしないんだから」
「そうかー? 全力でぶつかってるだけだぜ?」
 そんな弁明に、潤賀 清十郎はくすりとしながらも、しかし、すぐに顔を引き締める。
「今まで失われた命‥‥悲しみ‥‥これ以上の被害は絶対食い止める。同じ言葉を使うても決して話が通じんのは残念やけど、波浮村で灯せた小さい希望を本物にしてみせる」
「あァ、取り戻す。失われちまったモノ全部たァ行かねェが‥‥それでも」
 賀上 巴は遠い目をしながら答えた――彼は烏型の式神[警]を先行させていたが、鬼に見つかり潰されてしまったところなのだ。
「取り戻す、その為にも、今生きとる全員を助けて余力残して三本角の所辿り着かなあかん」
 清十郎の言に、莱堂 凌駕もおおいにうなずく。
「ああ‥‥やってやるぜ」
 真紅の忍者装束に見合う気迫が、そこには立ち昇っていた。
「行きましょう。あまり詳しい事はわかりませんでしたが‥‥」
 ナタリア・ロス。彼女の蜥蜴式神はいまだに鬼を尾行していたが、得られる情報(方向と距離)だけでは、おおまかな地形しか掴めなかった。
「さぁて、じっとしてても仕方ない。三本角目指して押し進めて行くかねぃ」
 スパルタク・フェリーチは鬼切の大太刀を抜いた。3メートルもあるバケモノ刀の威容を、見張りの赤鬼が見とめた時にはすでに、来世人らは目前まで迫っていた。
「オマエラ――グワア!」
「‥‥さ、行きますわよ」
 高杉 蘭子の一閃も見事に決まっていた。殺戮の刀をピャッと振ってその血を払う。最上大業物の兼定は、鬼の血に穢されてなお、静謐な輝きを誇っていた。

◆火口近辺:作戦、開始
 火山といえど、吹き付ける風は冷たい――鬼達も凍えているのだろうか? などと、源 太は腕組みして思いをはせる。
「大きな鬼さんと、他にも普通の鬼さんがたくさん? ほっておけば本丸の人が後ろから挟み撃ちとか‥‥そ、そうならないように頑張らなきゃ」
  銅 和美は、寒さではない何かにぶるぶる震えながら言う――だが、やらなければならない。自分だけではダメでも、仲間がサポートしてくれるのだから。
「三尾の狼さん約束を守ってくれたんだ‥‥それなら僕も戦うの嫌とか言ってる場合じゃないよね」
 空木 椋もまた、いつにない覚悟で巨大青鬼を見上げる――その身長、およそ5メートル。
「憎しみとかそういうのとは違うし、うまく答えも出せないけど‥‥今日は人間の一員として‥‥」
「ああ‥‥あのデカブツをやる」
 鈴城 透哉は、椋の肩をがっしと掴んだ。そして。
「その為にまず、周囲の鬼共ぶっ倒すぞ。ザコどもを足止めして、大鬼担当の奴らの邪魔させねぇようにしねえと」
「うん‥‥がんばるよ」
 椋はささやくように答えた。声は小さかったが、震えてはいなかった。

 地形や罠、足への攻撃その他妨害で、まずは大鬼の動き封じを狙う――それが来世人らの基本作戦であった。
「前回遭遇時に2度転倒しているから、流石に警戒して避けるかもしれないが、怒りや苛立ちが警戒を上回ればまだ可能性はあるね」
 銀 煌人は期待をこめて言った――そう、彼も大鬼に対峙する役。
「うまく嵌めて、総攻撃で仕留められればいいんですが」
 陸奥 熱士も、覚悟を燃料に闘志を燃やす。その背中を、アイナ・ルーラはバシリと叩くと。
「為せば成る。大江戸プロレスの同志として支援するぞ、熱士少年」
「はい、アイナさん」
「行くぞ、ついて来い。仲間も、そして巨鬼もな!」
 アイナの鞭が、巨大青鬼の足を打ち据える。青鬼の巨大金棒が、アイナの身に叩きつけられ、激しく吹っ飛ばされていく――死闘が、始まる!

「今のうちに、少しでも早く、あいつらをやっつけるわよ」
 鬼頭 鈴鹿は、仕込んでおいた火薬弾頭を、コンパウンドボウから放ち――そして炸裂!
「ぐおお‥‥行くぞ、人間どもを喰い殺せ!」
 鬼らが動き出した。赤鬼、青鬼、子鬼――女鬼は少ないものの、それでもかなりの数の鬼が、来世人へと挑みかかる!
「和美はんはやらしゃしまへんで!」
 道摩 歌留多の、鳴る神霊迎えノ舞! 落雷が鬼に決まり、痺れた連中が出たぶん、陣形が乱れる。
 と、来世人らの前に、オフロードバイクが滑りこんだ。沓ノ屋 颯樹だ。
「さあ行け、平口」
「おうよ! こいつを喰らぁな!」
 平口 工助は後部座席から飛び出すや、漆黒の炎と帝釈天の加護を纏いし三鈷杵を、目前の鬼にねじこんだ。
「グアア、焼ケルウ!」
「よっし、行くぞ!」
 相葉 楡も狼の機巧を展開、陣形を組んで鬼を迎え討つ。椋もそれに遅れを取らぬよう、鍛えし犬機巧を差し向ける。
「やるしかない‥‥んだ!」
 椋は、大いなる不安を抱えながらも、その渦に流される――仲間の戦意、鬼の殺意、修羅場の空気。流されてはならない気がするそれらに、でも、今は身を委ねるしか――
「あの日の腕立て伏せは無駄じゃなかった、ばりばりー!」
 ふいに飛んだ声は森住 ブナのもの。支援を終えた彼女も、彼女なりに弓で応戦していた――そうだ、戦わなくちゃ。少なくとも今は戦わなくちゃ、彼女みたいな人が傷つかないように。矛盾を考えるのはあとでいい‥‥椋は、とりあえず、考えるのをやめた。

◆東の砦前:血で血を洗えど
 沖田 芽衣子は、威圧的な砦を前にして、とりあえず拳を振り上げた。
「前回は戦力不足もあってあの砦を落とすのは難しかったけど、今回はそれも解消されたわ! 向こうはさらに堅くなったけど!」
「ええ。何が起こるか解りませんから、色々警戒していきますよ」
 鳴神 九龍は素早く周囲に視線を走らす――島民の避難経路確保、鬼の奇襲警戒など、気をつけるべき事はいくらでもあった。
「二度目の攻略、あちらも油断は薄いでしょうからね。俺は前回裏(崖)から行きましたが、流石にこの警戒の中を登るのは難しそうです」
 鉄 亜怜の言う通りだった。来世人の今回の作戦は、基本、『真正面からぶつかって片をつける』、それだけである。九龍は疲れたような笑みを亜怜に向けると、除傷形代道術を前衛らに貼り付けていく。
「ここを落とさないと色々と前に進まないからね。がんばって攻略するわよ!」
 芽衣子は意気揚々と叫んだ――しかし、ここを前に進むのは、色々と大変なのだった。

「来タゾ!」
 砦から身を乗り出した鬼らが、敵意と牙を剥き出しにしながら、迎撃を開始した。
 投石――は、まだそれほど脅威ではない。かわすのに十分な時間がある。
「このぉ! ――あぶなっ」
 が、芽衣子は薙刀+斬鉄ノ太刀で、転がる岩を割ろうとして、はじかれた――そう簡単に破壊できるブツではなさそうだ。
「ふう、柄が長かったから助かったわ」
「やられっぱなしにはしないわよ!」
 叫んだのは藤枝 藤花。芽衣子の陰からクロスボウを構え、放つ――矢は逸れたが、鬼達が身をすくませた。
「今は弓ね。少しでも手助けになるように‥‥!」
 春待 朔も和弓を放つ。射程ギリギリで、当てる自信はないが――
「関係なか。威圧が大事じゃけん」
 山之本 惨斎はそう言って、援護する仲間を鼓舞した――そう、自分が進むには、仲間の援護射撃が頼もしい。
「頭に数えられるのもアレやけど‥‥河童さんらが被害被っとるんなら話は別や」
 ゆらり、と腕を振り上げたのは、五木田 華。その指先がゆっくりと、砦の方へと向けられる。
「この島はこれからまた人と共存して安寧に暮らせる地になるやろ。のいてもらおか。容赦はせぇへんで」
 そして、寡黙に舞う――水龍神霊迎えノ舞。水流が、丸太を掲げていた鬼をうち、のけぞらせた。
「さすがおっさん、イカすねえ。おいらもいっちょ噛ませてよ!」
 その真横で、山之本 惨華がクロスボウを構え、ニカッと笑う。華はロコツに眉をしかめる。
「またおっさんて‥‥ていうか顔近いわ」
「おいらは山之本惨斎の娘、惨華! だから、勝つ!」
 惨華はひとりハイテンション。でも華も惨斎も、なーんかローテンション。さておき。
 その後方では、ツラヌキ・デスがうなずき、合掌すると。
「ゴキゲンヨウ、ツラヌキ・デス。スケダチだ」
 狙撃ライフルのスコープを覗き込み――発射。見張り台の黒鬼がのけぞった。
「そうだ、そこを狙えばいい。見張り台も対物ライフルで破壊すれば地面に落ちるだろ」
 蓮美 イヴは、見張り台の支柱を狙った。その何発かはヒットし、柱の1つをへし折ったが――倒壊させるには至らず。
「ちぇっ、後は頑張りな」
「うん、頑張るよ‥‥きゆはきゆの出来ることを、全力で応える。イイ所‥‥見せたいから」
 遠田 きゆ。彼女が狙ったのは、見張り台の上の黒鬼、その角だ。
「行くよ‥‥月読命ノ舞!」
 鋭い、光の矢が、グングンと疾り、そして。
「ぐわッ!?」
 再びのけぞった黒鬼――その角は、もはや無い!
「お、おのれ‥‥ぶわああ!」
 そしてその黒鬼には、華の冷たい水流が襲い、見張り台から押し流した――真っ逆さまに落下するその影は、手足をバタつかせて哀れなものだ。
 それが潮目。見張りは消え、そして仲間の援護射撃が、塀から身を乗り出す鬼達の勢いを充分に削いだと見るや、大文字 渚は「今だぁ!」と気勢をあげ。
「惨斎の旦那についていくぜ! 前線で歌撒くぜ、戦は漢の華舞台だ! あっしの役割は盾、後衛への攻撃を庇う盾だぁー!」
 河童装束に、いかつい鎧兜で身を包んだ渚は、投石をにらみ返し、あえて挑戦的にその身で受けた。
「行きましょう! ここでひるんではダメです、最短距離を行くしかありません!」
 亜怜は上級の地蔵菩薩慈悲真言で、仲間のここまでの消耗を大きく回復させ士気を鼓舞する。
「ありがとう、これで多少の無茶ならききそうだよ」
 鬼頭 貴一郎は、ズレた眼鏡をはめ直し、意気込む――ここまで仲間の盾となっていて、膝がくじけそうになっていたが、不思議な力が彼を奮い立たせた。
「みんな無事に帰れるといいんだけど‥‥そのために頑張っていこう!」
「よっしゃあ! てめぇら惨斎の旦那に続けェ!」
 渚にヨイショされ、惨斎は凄惨に笑うと。
「まさか俺が統率ば取るとは、な‥‥二度は死ねん、今度こそ勝つ」
 九尺の丸太を担ぎ、黙々と歩を進める――脅威に臆さず、ただまっすぐに。
 来世人が進む、進む。だがそこに注がれる石、岩、丸太。激しくなり、密度が増し、まともな者なら足がすくむであろう脅威に向け、来世人は進む、進む、進む。
 そして。
「出番か‥‥いくぞ」
 ゆらり、と姿を現した大狼 忍が、惨斎の丸太に手をかける。
「俺も行くぜ――阿修羅王真言!」
 雷牙 遮那は幻影の手を生やし、夜叉の如き形相で丸太をぶつける。
 ガン、ガン、ガン。来世人の丸太が正面門を打つ。ゴン、ゴン、ゴン。投石が来世人の頭を打つ。
 苦悶が飛び、血が舞う。怒号、雄たけび、そして――
「‥‥開いたっ!」
 貴一郎は、内側へ向け開きゆく扉を、そこから漏れる光を、天上のもののように受け止めた。
 しかしそれは、地獄への門が開いたに過ぎなかった。

◆北の砦前:黒の奔流
 升田 千絵代は険しい目つきで北の砦を睨んでいた――正確には、そこから覗く参百貫黒鬼達を。その身長、約4メートルといったところか。
「北砦が増員したのは何故‥‥岡田村? いえ、波浮村や本丸や東へ増援もあり得る‥‥後詰を自由にさせてはダメね」
「ああ。北の狙いは知らないが、何かを失う人が出ないよう‥‥止めてみせる」
 由良 悠頼はそう同意すると、除傷の形代を、自身と、弟の由良 紫苑に貼り付けた。
「もちろん、止めなきゃね。でも、大黒退治には戦力が‥‥」
 千絵代は厳しい目つきで仲間達を見やった――そう、来世人の人数は少なかった。北の砦は、攻略目標としてはもっとも優先順位が低い。当然といえば当然だが‥‥
「十にも満たぬ数で複数の大鬼を倒し切れるか? いやはや、なんともなぁ」
 神門 蔵人は不敵に苦笑いした。が、目は笑っていなかった。
「いいんです、本丸や村人の隠れ場所に動かれないよう、最低限の足止めができれば」
 服部 帆奈はそうつぶやくと、砦を、キッと見据え、叫んだ。
「さあ、黒女鬼さん、前回の決着を付けましょう!」
「アハハ、たったそれだけかい? それなら挑発に乗ってやるよ!」
 バァン。砦の門が開け放たれる! やった、と帆奈はうなずく。
「増援に気をよくしている今だから、砦から打って出るんじゃないかと思ってました」
「ふむ、これで砦攻めの手間は省けたのう。しかし‥‥」
 蔵人の苦笑が、ますます深くなる――まさに、ドドド、という言葉がふさわしい敵の出陣!
「こないに大鬼どもがおるんじゃったら混戦やらでこちらが不利にならんようにせんとな‥‥“皆、気張れェい!!”」
 最後の檄は、ハンドマイクから放たれた。身構えていた来世人が、一斉に動く!
「こっち!」
 カミーユ・イノテーシュは鷹の機巧を飛ばし、大鬼の鼻先をかすめさせた。
「グウウ?」
 さすがに足を止める大鬼。鷹機巧は防犯ブザーを咥えており、それがムィームィーとけたたましくわめいているのだからなおさらだ。
「こっちも!」
 悠頼は側面から手裏剣を投げ、別の大鬼の気を引く事に成功――しかし、そんな事を続けていても、事態は一向に好転しない。
「大黒は命令で行動すると思うの。命令する黒女を倒せば、あとで総員で大黒を倒せるかも‥‥」
 千絵代はそう言って視線を飛ばすも、出陣してきたのは大鬼のみのようであった。
「黒女は砦の中? あれを倒さない事には‥‥」
「そんなら、突っ込ませるまでだわぁ!」
 蔵人が仲間らにうなずきかけた。皆もうなずき返す。敵のボスを狙い、決死の覚悟の来世人らが、散開した大鬼の間を縫って砦へと走る!
「わたくしは残ります。千絵代様をサポート致しましょう」
 遠野 絃瑞は弓を構え、そして放った。彼に大鬼の角は折れない。気を引くのがせいぜいだ。しかし。
「ありがとう‥‥死んじゃダメよ!」
 千絵代の三枚打弓級、大業物の弓は、その熟達した与一ノ弓ならば!
「グガア!」
 バキィン。大角さえも破壊する!
「大黒鬼の数は6。とりあえず角だけ破壊しておくわ」
 バキィン。さらに鬼を悶絶させる。しかしそんな千絵代には、巨大な黒い影がいくつも迫っていた――

◆波浮村:万全な備えに向け
 村は私が守り抜かねば――そんな使命に燃えるのが、獅堂 聖時であった。
「本丸攻撃が成功しても大将首がせいぜいで島から鬼を一掃出来るかどうか。ならばこの村を陣として堅守せねば後が続かない‥‥」
 そして、そんな使命に燃える者は、聖時だけではなかった。
「この村は我々の生命線です。ここが落ちれば島の人々は逃走手段すら失う事となります」
 藤枝 梅花。聖時と同じく、波浮村を見回すと。
「なのでこの村は絶対死守なのですが‥‥村人がパニックに襲われる可能性は常にあります」
 そんな事になったら戦うどころではない。村人が暴走しないよう交渉術と美貌を駆使して落ち着かせつつ、皆と協力し鬼を迎撃するのが、彼女の考えであった。
「うにに‥‥これ以上鬼どもに手出しはさせぬぞ!」
 ヤームル・アイマーヴィも気合充分、守全の柴犬2匹をもっふもっふするのにも気持ちがこもる。
「そうだな‥‥では、村内巡回してくる」
 銅 蒼桜は足を運び始める――西の砦の黒女鬼の行方について懸念していたら、出陣しそこねていたのだ。
 さいわい、村には充分な人員と、態勢が整っていた。たとえば村の出入り口では――

「派手な主戦を囮代わりに奇襲とか、鉄板なのだよ。要警戒なのだ」
 田中 璃来。村への出入りを警戒する者の一人。
「鬼の中には人間に化ける奴もいるって? じゃあ外からくる人にも安心できないにょろね‥‥」
 璃来の視線の先では、赤井 狐弥が戻ってきた流刑人の頭を撫でていた。村人に化けて潜入を試みても、ここまですればわかるだろう、という狙いなのだ。
 そう、璃来や狐弥だけでなく、多くの来世人が、人の出入りに目を光らせていた。これならネズミに化けてさえも侵入は難しいかもしれなかった。
 なお、璃来は木の上、葉の蔭に身を潜め見張りをしていた。田中家で直接村人にあたるのは、田中 希架である。
「おっキカ頑張ってるにょろね。って、まずい、それは、危なッ――」

 希架は、マッチョでコワモテの流刑人、その首から上を、無遠慮にべたべた撫でていた。
「んー? このでっぱりは‥‥ツノ?」
「鼻だよ、鼻! ぶえっくしょい」
「あ、ごめん‥‥でも、立派なお鼻だね‥‥だね‥‥」
「うっせえ、バカにすんない!」
 赤鬼のように真っ赤に怒るおっさんに対し、希架はぽりぽりと頬をかいたが特に反省はしていない。
「んー‥‥せっかく褒めてあげたのにね‥‥ね‥‥ていうかリラ、ヒマしてそー‥‥」

「‥‥ヒマしてそー、とか思われてるんだろーなー‥‥でも」
 璃来は人知れずぼやく。
「正直な話、馬鹿正直に真正面からくる可能性は限りなく低いと思ってる。こっそり来るか‥‥鬼によっては転移で出没する可能性もあるって?」

 その頃黒女鬼はどうしていたか?
 彼女も、こっそり侵入するのを考えないではなかった。しかし来世人らの警戒網を見れば、それはリスキーだとすぐに判断できる。
 そこで彼女は――シンプルな道を選んだ。ただ、ひたすらに、一点集中である。

 そしてそれに最初に気づいたのは、イーグル・ビミーのトンボ機巧のうちの1つであった。
「鬼が来ます、まっすぐに、山側から!」
「あっちじゃな」
 毒島 右京にもわかった。偵察に飛ばしていたキジが、必死に飛んで戻ってくるからだ。
「わしは村人らに声をかけてくる。しばらく頼むぞ」
「わかった!」
 そばにいた蒼桜が、迎撃へと走る!

「側面からか」
 狐弥は戦域へ向け駆け出す。璃来も樹上より飛び降り、そこへ希架が彼女と自分へ除傷の形代を貼り付ける。
「行くにょろよ!」
「うん」
 来世人が駆ける、一点へ。そこは黒女鬼と子鬼達が集う場所。戦いは、一気に点へと集束する。

◆鬼武者:勃発した戦いの中心
「お頭」
 伝令の黒鬼が語りかける相手は、本丸の奥に潜む、鬼武者――三本角で、甲冑に身を包んだ、明らかに格の違う存在であった。
「始まったか。状況は?」
「優勢と思われます」
「ならばよし。可能な限り圧倒して勝て。まあ、数人くらいは俺の相手も残してもらいたいものだが――」
「お頭!」
 別の女鬼が飛び込んできた。お頭は顔をしかめ、「どうした」と話を促す。
「き、来ました‥‥あのお方が! 今こちらへ向かっています!」
「なんだと?」
 あのお方といえば――たった1つの存在しか、鬼武者には心当たりがなかった。それは唯一の‥‥自分より格上の存在であった。

◆本丸:親玉と人質へ向けて
 ふーっ、ふーっ‥‥蘭子の息遣いは、つねに血ノ香と共に。
 入口より進攻を開始した来世人。向かってくる鬼を、子鬼と、前衛陣はひたすらにねじふせ、ねじふせてそして往く。
 要所要所には、原始的だが陰険な罠が隠されていた。巧妙な落とし穴や、吊られた槍、隠されたマキビシ状のものなどなど‥‥しかしそれらも、来世人の進攻を止める事はかなわない。
「罠はそれがしが解除しよう。不知火様と高杉様は大切な主力。ゆめゆめ本命の前に法力を無駄になさるな」
 神野 京助が戦場工作技能で、いち早くそれらを察知し無力化すると、焔羅は「すまねぇな」とねぎらい。
「力ずくでどうにかなるならそれに越したこたねぇが、いたずらな消耗は避けてぇとこだからよ。んでも、怪我には気ぃ付けてな」
 この言葉に、京助は「なんてことはない」というふうに首を振る。
「戦いながら相手の様子を見て作戦を練るのは得意だけど、予測してあれこれ準備したり考えたりするのは苦手。基本、脳筋だもの、私」
 そうぼやいたのは、我らが元ヤン・田中 愛鈴であった。そして「わかるわー」とうなずくのが当然焔羅。
「罠の心得もないし、得意な人達の後についていった方がいいかも。ひっかかったら逆に迷惑になりそうだし」
 愛鈴がそう語ると、焔羅は「なるほど」とうなずき――だが、すぐに首をかしげ。
「でもよー、ヤツら急に襲ってきたりするし、やっぱ前は俺らじゃねーとなー」
「そっかー。じゃあ‥‥あだだっ」
 愛鈴、なんか踏んで出血。そこへ、待ってましたとばかりに飛び出す青鬼! しかし!
「こんのおおお‥‥ひたすらボコす!」
 愛鈴、怒りの三鈷杵攻撃! グワッとのけぞった青鬼は、スパルタクのゲンコツで吹っ飛ばされ、その間に焔羅がヤレヤレと地蔵菩薩慈悲真言、愛鈴を癒すと。
「んだよおっさん、拳で語りたいのかぁ?」
「ここは鬼切振り回すにゃ狭すぎるんだねぃ、チッ」
「けど、その狭さが役立つ事もあるぜ!」
 凌駕の投網が、青鬼を絡め取り、さらに現れた後続の動きを抑制した。それでも前に出てくる鬼には、凌駕は影縫忍者刀をお見舞いし、麻痺させてやる。
「ほらな、頭を使えば、親玉との戦いまで温存できるってもんさ」
「ふむぅ。動けない相手なら‥‥」
 スパルタクはなんとか3mの刀を抜くと、ぶすり、ぶすりと一方的に突き刺していった――容赦はない、作業のような所作。
「さっさと親玉を倒せば他の鬼どももおとなしくなるだろう。けど奥に行くにも、枝道のやつに囲まれちまったら不利だし‥‥とにかく力強く蹴散らしてくかねぃ」
「あー、そういうのがいいわね。得意よ、ええ」
 愛鈴はにこりと言った――そんな修羅のごとき仲間らを見た黄金 來翠は、なるほど、前を張るヤツはやっぱ違うな、と、身震いしながら感心した。

 さて。そんな猛々しい来世人が通った後には、いくつかの枝道が残される。そしてそこを進むのは――修羅と呼ぶには遠すぎる者たち。
「鬼にとって人質は食糧やと思う。分散して囚われとるかもしれん」
 清十郎は柴犬の『まめ』に、匂いを窺わせ、そして走らせようとする――が。
「待った。イヤな予感がする」
 巴がまめを引き止めた。そして、あえて自分が先に進むと‥‥
「おっとォ!? あったあった」
 落とし穴。かろうじて落ちずに済み、巴はホッと一息。
「危なかった‥‥すまんな、まめ」
 清十郎が謝るも、まめは「気にしない」というふうにシッポを振った。
「それにしてもこの穴‥‥岩を掘って作ったものですよね‥‥どれほど入念に準備を‥‥」
 ひとひらがそう言いながらも、壁になにか書き付けているので、ナタリアは「それは?」と訊ねる。
「あ、ペイントを使って、洞窟内の順路を矢印で示してるんです」
「ああ、そんな事をおっしゃってましたわね。確かにこんな調子では、注意していないといずれ迷ってしまうかも‥‥はっ!?」
 殺気を感じたナタリア、すぐに身構え――飛び出してきた子鬼に風車手裏剣を投げつけた!
「グッ、人間メ!」
「おっと、殺さないで!」
 清十郎はそう言うと、虎徹の縄ひょうを投げつけた。巻き付く鋼糸に、子鬼がもがく。清十郎は、押さえつけて、と頼み、皆が子鬼を拘束すると、清十郎は忍の惚れ薬を、子鬼に飲ませた。
「ウ‥‥何シタ‥‥」
 と、子鬼はやがて抵抗をやめ、つぶらな目で清十郎を見始めた。効いて、好意的になったのだ。
「聞かせてくれへんか。人間のいる場所、罠について、あと親玉についてもや」
「ワカッタ。人間、アチコチニ閉ジ込メテル。ドウセ数ハ限ラレテルカラ、大事ニ食ウツモリダッタッテ。罠ハ僕アマリ知ラナイ。オ頭ハ偉イ鬼。強イ。ドウ強イカハ僕知ラナイ」
「そうか‥‥」
 清十郎はしんどそうな顔をした。
「? ‥‥ドコカ痛ムカ?」
「いや、そうやない。そうやない‥‥」

 ――それからほどなくして、子鬼は滅せられた。清十郎は黙ったままだ。
「‥‥先を急ぐぜ」
 巴はそう肩を叩く――彼にはわかる、本来なら、捕えた子鬼を大人鬼たちへの動揺の材料にも使うはずだった清十郎が、すぐに殺す事を決めた想いを‥‥そのつらさを。
「ありがとな‥‥」
 清十郎は、子鬼の死体に乾いた言葉をかけると、もう見ないようにして、先へと急いだ。

「いました‥‥!」
 ひとひらは、閉じ込められていた娘を見つけ、静かに近寄り、安全である事をわからせる――ああ、と娘は泣き崩れた。
「他にも囚われているんですね‥‥?」
「わからない。けど、たぶん‥‥」
「待った。あんた、おきりの母親‥‥にしちゃ若すぎるか」
 巴はそう言いながら、娘の頭を撫でた――角はなさそうだ。大丈夫だろう、とうなずくと、娘をひとひらに任せ、自分はスマホを取り出し、そこに撮っておいた島娘たちの写真を眺めゆく。
「あら、いい趣味ですこと」
 と、ナタリアがそれを覗き込んだ。
「おいおい違うって、妙な趣味があるワケじゃねェぜ‥‥あいつの母親に無事を知らせてやりてェだけだ」
「そうですか‥‥でもずいぶんお撮りのようですが」
「あァ、だからヘンな趣味じゃねェってばさ。いずれわかるさ」

◆火口近辺:そびえる障壁の高さよ
 鬼の群れは少なくなかった。しかし来世人には、まとめて攻撃できる手段や、充分な援護射撃があった。
「はああっ、そこ!」
 カミラ・ナンゴウ。分身し、さらに幻影の阿修羅腕まで生やしたメイドが、三鈷杵で子鬼の角を破壊するや。
「そう、そこよ!」
 鈴鹿は超高速の素戔嗚息吹迎えノ舞で、仲間を巻き込まずに鬼をまとめて痛めつける。
「無理すんな! とにかくあっちの時間を稼げりゃ‥‥!」
 工助も三鈷杵を振り上げ、荒い息を吐きながらも赤鬼を潰し、そして大鬼対処の仲間を見やった――だが。
「ぐあっ!? こんのっ」
 その隙に金棒を受け、工助は再び戦闘へと集中する。しかし、今ちらりと見た限りでは、どうにも‥‥

 太の放った火矢が、巨大黒鬼に刺さって――すぐに弾き出された。
「さあ来い。蚊トンボの如き矢でも、蚊はうっとうしいだろう」
 そう、狙いはダメージではない。誘導だ。
 そこへさらなる銃撃。ミスト・カイザーのM16S、ライフルが顔を打ち、大鬼は今度はミストへ足を向ける。逃げるミスト。
 しかし――誘導する以上の決め手が、ない。
「くっ、不安定な足場に嵌めるか、最低でも転倒をと思ってたけど」
 煌人は見込みの甘さを痛感していた。ちょっとした出っ張りでそうそう転ぶ相手ではなく、都合のいい落とし穴めいた場所もなく、即席で大型の罠など作る状況になく、崖に誘導するのも無理があったのだ。これではいたずらに誘導するだけで、何も変わらない。
「ええい、そっちには行かせ――うああっ!」
 熱士が、猛烈な蹴りで吹き飛ばされる。颯樹は、やらせるか、と機巧を差し向ける――鷹の機巧が咥えた爆弾鼠機巧が、鬼の鼻先で離され、そして自爆!
「ぐぐぐ‥‥」
 顔を押さえる巨大鬼。そう、時間は稼げる。意識は逸らせる、のだが。
「この巨大鬼どうにかしねえと本丸攻撃に行ってる仲間が危ねぇ。大江戸プロレス軍団でこいつを食い止めるんだ」
 越中 団次郎は己を叱咤し、萎えかける気力を奮い立たせる。大業物の桶側胴を始め、全身ガッチリ防御を固めた団次郎であったが、それでもあの巨大青鬼の猛威を前にしては、心細さがつねに忍び寄ってくる。
「排除できなくとも、最悪、人質と本丸攻め部隊が退くまでは足止めが必要だね。しかし」
 煌人の良業物の雷上動弓でも、上級与一の弓でも、いまだその角、砕けず。
「たはっ、こっちも撃ち尽くしちまったぜ」
 九条 鰤々之進も『取っておきの対物ライフル』全弾注いでさえ、なお、その大角を破壊できずにいるのだった。
「こうなったら分身して、自ら火口に誘導でも――」
「やめろ鰤々之進君、死ぬぞ! それに‥‥たぶんヤツはそう単純に引っかからないよ」
 団次郎はいつにない苦渋の顔で言った――そう、状況はいまだ、なにも進展していないのだった。

◆東の砦:地獄の釜の中
 正面門は開かれた。最初に起こる事は? それはもちろん、これまで柵の内側に身を隠していた鬼達の、必死の抵抗である。
「クタバレェ!」
 金棒が、牙が、石が丸太が、飛び込んだ来世人らに襲いかかる!
「くわっ、メーコちゃん、ここは私に任せて先に!」
 土方 萌はそう言って仲間をかばうよう、鉄板入りの傘を広げて盾となる――そして思う。死んだな、私、と。
「ええい、どきなさい!」
 亜怜は火薬弾頭を、向かい来る鬼の群れへ放った。爆発が鬼達の怒号を生む。
「くっ、ここで手間取ると人質が‥‥」
 焦りがつのる亜怜。
「分の悪い賭けは嫌いですからね、多少強引にでもこっちのペースに持ち込まないと」
 九龍の陰陽の風羽根が、迫り来る鬼を牽制し、なんとか押し留める。
「おねがい!」
 きゆも、育て上げた狼に手助けを頼む。大のおとななら簡単にねじ伏せてしまう狼は、忠実に主の戦力となり牙を突き立てていく。
「いいこいいこ! よし、きゆも――わわっ!?」
 月読命ノ舞を踊ろうとして、そこへ飛びかかる子鬼! しかし!
「はゆはゆガード! ‥‥なんだよ」
 死務 はゆ葉が、業物の手楯とポリカーボネートの盾を構えて、スチャッと割り込んだ。子鬼をいなすと、用意しておいた風羽根を6枚放ち、迫る鬼達をのけぞらせた。
「くそっ、やれ、やるんだ!」
 声。鬼の群れの奥。角の折れた、傷ついた黒鬼。見張り台から落ちたやつだ。
「指揮官見っけ!」
 と、犬神 隼人が素早く反応した。猿飛ノ術の驚異的跳躍力で、鬼の群れを軽々と飛び越えると、空中から虎徹縄ひょうを投げつけ、巻き付け、そして。
「頭獲ったぁ!」
 落下するや、鋭利な忍者刀でその首をかっさばく!
「がぱっ」
 首、落つる――黒鬼、死亡。
「よっしゃあ! これで――」
「これでどうなるって?」
 隼人の歓喜は、すぐに打ち消された――新たなる黒鬼の出現によって。そしてその黒鬼が抱える人質によって。
「あ、ああ‥‥助け‥‥」
 喉元に包丁を突きつけられた老人。一人ではない。見れば奥からぞろぞろと、鬼らが島民を引きずっては、刃物を突きつけているではないか。
「見張りが大将だと思ったか? 残念、俺だ。そして俺達に逆らえばこいつらの命はない」
「きさんら‥‥」
 惨斎が奥歯を噛む。しかしどうにもできない。リーダーは健在、人質は複数。
「で、でもこのまま何もしないわけには‥‥」
 芽衣子はどうすべきかわからなかった。そしてその間にも、鬼達はじりりと迫り、そして容赦なく金棒を振り上げ――
「あぐっ!」
 貴一郎、その直撃を受け、頭から血を噴いた。

◆北の砦:中、外、そして上
 砦に潜り込んだ来世人。中には大鬼でない子鬼もいたが、それは服部 黎菜が名刀でバッサリ斬って捨てる。
「可愛い姪っ子のために露払いだ。阿修羅王の力を使えば、子鬼なんざ角を狙うまでもねえからな」
 その姪っ子・帆奈は、トランシーバーを取り出し、『別働隊がいるように見せかけ』ようかと思ったが、それはやめておく。今はもう、その段階ではない。
「黒女鬼さんを見つけ出すのが先決です!」
「そうだね‥‥あっ!」
 カミーユは支援のさなか、女鬼を見つけ出す。やはり外からは狙われない位置に潜んでいたのだ。
「来たわね‥‥しかし大黒鬼どもはなにをしているの!」
 いきり立つ黒女鬼。悠頼はニヤリとして、親指をクイクイと、後方の空へと向けた――その指先、上空では、千絵代が、ぽつりと浮かんでいた。

 角を破壊しようがしまいが、複数の参百貫黒鬼に襲われて無事な人間など考えられない――いや、例外はある。こんなふうに空を飛んでいた場合とか。
「ふう、終了、と」
 千絵代は天女の羽衣で、浮遊していた。速くもないし、長いあいだは浮遊できないが、わずかな時間でもじっくり狙うチャンスを与えられれば彼女には十分すぎた。
 頭上からの矢が、黒大鬼すべての角を破壊した。鬼ノ体を封じられた連中は、怒りに任せて手を金棒を伸ばす。しかし千絵代は、絃瑞の援護射撃も手伝って、安全圏へと退避し岩場の上へと舞い降りた。
「ふう、あとはみんなで倒せればいいのだけど‥‥」
 そうできるかは、まだわからない。だがいずれにせよ彼女の孤軍奮闘が、結果として大鬼を引きつけたのだ。

「「アバーッ!!」」
 子鬼達が落雷に撃たれて倒れこむ。服部 ハンス正成の鳴る神霊迎えノ舞だ。
「さあ、決戦じゃあ!」
 蔵人が豪快に踊るは、榊樹女ノ舞。その加護を受け、帆奈がひまわり型の特殊手裏剣を投げつける。その鋭き勢い!
 だが。
「当たらないわ!」
 黒女鬼の超転移! 瞬間移動で見事にかわす! ――しかし。
「うあああああッ!?」
 その背にまとめてぶつけられた風羽根!
「必ず隙ができると思ってた」
 悠頼。その太上神仙秘法道術。かわされないタイミングを図り、背後から、転移後を狙ったのだ。4枚の風羽根を受け、よろよろと前にのめる女鬼――だが傷は早くも回復中。
「そこを逃すな!」
 蔵人が叫んだ。いや、叫ぶまでもなかったかもしれない。来世人が一斉に飛びかかった時、黒女鬼の命運は、あと2秒で尽きる運命だったのだ。

◆鬼武者:人間より恐るべきモノ
 お頭は苦虫を噛み潰したような顔で、深く頭を下げていた――その格上の存在に。
「‥‥‥‥‥‥」
 突然の来訪――陣頭指揮を取りに来たのだろうか? 激励という事もありえるが、それより懸念すべきは‥‥
 嫌な汗をかく鬼武者。そして来訪者の一言めは、彼には「やはり」と予想されたものであった。
「なぜ許可なく鬼どもを動かした?」
「そ、それは‥‥」
 口ごもる鬼武者――だが続く言葉は、まったく予想していないものであった。
「いや、言わずともよい。無茶な指示をしたのは私だ」
「は‥‥?」
「こうなる事は予想していた」
「そ、それはいったいどういう意味で‥‥?」
 鬼武者はキョトンとした顔で『上格』の鬼を見た。だが来訪者は、ひたすら冷たい目で、何かを観測するかのような目で、配下たる鬼武者を見透かし続けるのであった。

◆波浮村:鬼は外へ
 ざわつく村人、浮き足立つ流刑人たち――脅威を、戦争を前にして、それは至極当然。
 しかしそこにも、来世人は寄り添っている。
「我々が絶対に貴方達を守リます。さあさ、どうぞこちらへ」
 梅花はテキパキ、混乱を起こさず落ち着けるように人々を誘導し始める。
 そしてそうしながらも、脅威が迫らないか警戒を怠らない。だが今のところ、仲間が完全に押さえてくれているようだ。
「‥‥期待してますよ、姉様がた」

「さあお行きなさい! 数で圧倒するのです!」
 後方の黒女鬼の指示のもと、赤子鬼が大挙して村へと侵入する――しかしその先頭のやつに、源氏に伝わる法力を秘めた弓、それから放たれた矢が、見事に突き刺さる。
「くるなら来い‥‥返り討ちじゃ」
 鏑木 奈々。強い信念と古風な思考をもつ少女。そのまっすぐな瞳は、迷いなく鬼へと向けられている。
「あの女鬼はやはり‥‥見下している人間から逃げた屈辱を晴らすため、なりふり構わない手段に出たな」
 蒼桜は神楽を舞う、それなら好都合、というふうに――吹雪が、子鬼をまとめてなぶっていく。ウェランド・グロスターの素戔嗚息吹迎えノ舞もかぶさり、子鬼をひとくくりに凍え殺す。
「村には近づけさせない! かかってきなさい!」
 大門 豊も必死に手裏剣で応戦。それでも迫る赤い波には――
「数だけならわしも負ける気はないぞ」
 右京の『お供』が、一斉に迎撃に当たる。2匹の狼に、黒柴犬、キジ、熊――子鬼の相手なら充分務まるメンバーだ。
 そこへ薬師寺 勢司も、獣のようなショルダータックルで乱入する。中級の光世音菩薩真言などにより、いろんな意味でタフな元プロレスラー、集団相手の場外乱闘などお手の物!
「さあ、確実に数を減らしましょう。そうすれば勝利は堅い」
 狐弥は影縫の忍者刀で麻痺させることに従事。痺れた子鬼が断末魔をあげるシーンなど振り返りもせず、黙々と仕事を進めていった。

「‥‥まあ、こうなりますわね」
 最後に残された黒女鬼は、すでに悟った顔で来世人と対峙していた。
「遊撃をやるなら砦を失った将‥‥すなわちあなただ」
 聖時は超然と向き合い、冷酷に宣告する。
「奇襲と呼ぶにも下策。いろいろと対応を練る必要もなかったですね」
「仕方ないですわ。この人数で警戒されては‥‥」
「その割には素直にやってきたじゃねえか」
 御剣 恭は、長大な斬馬の大太刀を抜いて、凄んだ。黒女鬼は肩をすくめる。
「おめおめと帰る気にもなれなかったんですもの」
「覚悟はできている、というわけですか」
 狐弥はそう言いながら、チラリとどこかへ目配せをした――直後、黒女鬼の背後から、矢が飛んできて、その角をへし折った。
「あぐっ! な、なにを‥‥」
「死を覚悟しているさまを見せて油断させ、転移で逃げられても困るのでね」
 狐弥は再度、そちらを見やった。そこでは璃来が「いぇい」とピースサインをしていた。彼女が放ったのだ。
「‥‥言い残す事はあるか?」
 奈々が訊ねた。女鬼は笑顔でうなずくと。
「ひとつありますわ‥‥あなたがた全員、末代まで祟ってあげましょう」

 ――村での戦闘は終わった。黒井 華麗は退魔法で仲間の傷を癒し、やがて平穏が戻ってくる。
「鬼の祟りかあ。おっかないねー」
 ミア・カイザーが、ちっとも怖くなさそうにそう言うと、右京は片目をすがめて、空を見上げ、そして。
「どうじゃろうなあ。わしらはすでに、末代まで祟られてるのかもしれんぞ‥‥少なくとも数百年後の自分が、こんな時代まで引っ張り込まれたのじゃしな」
「いやいや、それを言い出しますと、いろいろと‥‥タイムパラドックス的なものが」
 梅花がやんわりそう言うも、璃来はすでに「んんんんん?」と首をひねっているのだった――ひょっとして彼女も脳筋?

◆本丸:進撃の来世人
 敵の密度が増してきた――いよいよ核心へと近づいているのか。
 水上 澄香が爆弾鼠機巧を煙自爆させ、視界の利かぬ黒煙を撒き散らす。鬼の怒号が洞窟を反響する。
「オラオラ来世人様参上だぜぇ! 殺られてぇ奴からかかってきな!」
 焔羅はそんな中にさえ斬りこむ。スパルタクも臆せず突っ込み、ヌッと現れた子鬼に頭突きを食らわす。
「ふん、今まで経験したもんに比べりゃ、大したもんじゃねぇ」
「いやーミナサマ頼もしいわー‥‥あ、除傷形代おかわりどうぞ!」
 來翠はもう、巨大な泥舟に乗った気分で安心かつ投げやりであった。
 と、脇から鬼の増援。しかし望月 栄一郎がすかさず素戔嗚息吹迎えノ舞をかます。
「よし、と。おじさんにも見せ場は欲しいからな」
「ふーっ」
 そこへトドメを刺しにいく蘭子。もはやその全身は、血にまみれている。そんな姿を見て、由冬 右一はなんともいえぬ顔をすると。
「思いっきり行ってきて、さっさと倒して‥‥お面取ろ。美人さんなんだから綺麗な笑顔見たいし」
「ええ」
 蘭子はそっけなく答えた――今の彼女は、おーっほほほと笑う事もない。
「露払いはあたしに任せて、さっさと三本角を狙いに行きなさいよね! 一ノ太刀、斬鉄ノ太刀、喰らうといいわ!」
 咲夜が増援に対処し、その傷を金桐 星奈が魔法で癒す。
「自分の仕事はきっちりこなすよ! だからみんな!」
「任せるわね。私の仕事は‥‥前に出て、ボコすのみ!」
 愛鈴の手が、漆黒に燃え上がる。鬼を喰らう闇の炎を叩きつけながら、愛鈴は、凌駕は、皆は奥へと修羅道を往く。

 ――その行き止まりには、十名もの男女が、くたびれた顔で座り込んでいた。が、助けが来たとわかると、にわかに活気付く。
「よかった、みなさん無事で‥‥!」
 ひとひらは思わず涙ぐむ。が、すぐに気を引き締める。そう、気をつけねばならない事があるからだ――そこでちらりと、巴に目配せする。
「この中に、おきりってェ娘の母親は居るかい?」
「ああ、おきりのおっかさんなら――」
 皆が指し示す先。一人の女性が「え?」という顔をしている。
「あの‥‥おきりが何か?」
「生きてるんだよ、あんたの娘」
 巴の言に、女性は目を丸くした。そして。
「本当に‥‥あの子が‥‥生きて‥‥」
「ああ。この子だろ?」
 巴はスマホから、娘の元気な姿を見せた。
「ええ、この子です!」
 女性がそう言うと――空気が一片した。
「‥‥え? あぐぅ!」
 身悶える女性。巴が攻撃したのだ、太上神仙秘法道術で!
「この子はおきりじゃねェよ‥‥そしてこの霊符が痛いってェなら、あんた、クロだな」
「ええ、クロもクロ、黒女鬼ですわね」
 ナタリアもくノ一刀を、その喉元に突きつけた。女はニヤリとすると、ボンと姿を変え、まさに黒い肌の鬼へと変わった。
「やるね、人間も。だが!」
 超転移。出口方面へワープして逃げようとする、も――
「あ‥‥」
 そこには来世人らがいた。サポートに駆けつけていた来世人らが。
「おのれ‥‥」
 が、女鬼の抵抗は、長くは続かなかった。

「一応医者みたいなもんだから、ちょっと診てみたが、まあ問題はないだろ」
 霧原 矢塚は素早く島民を診て回り、そう結論した。
「さ、はよう外へ出ようか」
 清十郎は優しく、島民を導いていく。人質にされて、不安で消耗した皆に、いち早く温もりを届けてあげるために。
「行きましょう、もう大丈夫ですからね‥‥」
 ひとひらも島民を誘導するが――しかし、ふと足を止めて、背後を振り返る。そう、まだ大丈夫ではない者達が、たしかにいる。
 洞窟の外へと向かう者。奥へと向かう者。救済への道と、そしてそう、修羅への道。すべては、間もなく決着する。

◆火口付近:越えられない壁は、あるのか
 来世人らは無力感にさいなまれつつあった。

「ダメだ、このままではどうにもならない」
 煌人の、弓を握る手が震え始める――矢はまだあるが、巨大青鬼は、完全にピンピンしたままなのだ。
「もう一度だ、もう一度‥‥!」
 煌人は呼吸を整え、手の震えを止める。そして、狙い澄まして――射ッ!
 バッキ。
「ぐがあ!?」
 なんと。ついに。巨大青鬼の角が、折れた!
「やったか!?」
 透哉、思わずガッツポーズ。しかし和美は涙目のまま。
「あああ、でもあの、もう1本‥‥」
 そうなのだ。煌人は奥歯を噛む。奇跡的に1本折れても、ヤツはもともと2本角。もう1本も折れるかは――これまでの感触からして、望み薄。
「くっそ‥‥ぶっ倒せねぇくっても、ぶっ倒すつもりでやんねぇと万が一のコトもねぇ!」
 工助は覚悟を決める。やるのだ。罠も再生力も関係ない。自分達の全てを、相手に注ぎ込むのだと。
「うおおおおっ! ‥‥ぐあああっ」
 中級一ノ太刀による強烈な一撃は、たしかに鬼の身体をえぐった。しかし反撃の金棒は、光世音菩薩真言で身を守っていてもなお、強烈の一言。
「やろうってんだね。じゃあみんな、一斉に覚悟を決めようや!」
 団次郎は皆を煽るためにも、自ら飛び込んでいく――そう、あの驚異的再生力を潰すには、それを上回る超驚異的威力を集中させるしかない!
「うりゃあああっ!」
 二念仏が凄まじい勢いで煌く! 仙級の阿修羅王真言による、目にも止まらぬ6倍速斬撃!
「手応えは充分! ――どぉわぁこっちも手応えスゴイよ!」
 そして拳でぶっとばされるが、しかし仲間が続く!
「俺としてはこれでいい、敵と切りあえりゃいいんだ! ハデに斬り合いさせてもらうぜ! ハッハー!」
 吉弘 龍重、こちらも同じく二念仏、一ノ太刀で深々と!
「こうなりゃひたすら攻撃だ!」
 透哉の刀は伊賀守金道の大業物。斬り、そしてぶっとばされるが、血を吹きつつもその鋭い目つきは衰えない!
「いいだろう、やってやる」
 太も黙々と矢を注ぎ続ける。その横ではアイナが淡々と地蔵菩薩慈悲真言を繰り返す。
「ぐわあああっ! ‥‥うおおおおっ!」
 熱士、大金棒で打ち据えられてなお立ち上がり、漆黒のドロップキックでスマーッシュ!
「こここ、このっ、えいっ!」
 和美も、びくつきながらも太上神仙秘法道術で攻撃し確実にダメージを重ねる。
「和美さんには近づかせないですよ? そらそらこっちです!」
 陣内 秋葉も業物戦闘煙管でがっつりぶつ! 分身ノ術のおかげで、これまで無傷! ルチャマスクの幻影殺法おそるべし!?
 殴り、斬り、射ち、注ぎ――そしてぶっとばされ、ぶっとばされ、ぶっとばされる。小人の群れが、愚かしいほどまっすぐに巨人へと挑み続ける。
 透哉も、何度土を舐めたか。しかし、まだ立つ。
「なにかあったとき最初に置いてかれるのは『足りない』奴だ。赤ん坊、罪人‥‥晴に故郷を取り戻すと誓った。罪人のおっさんの信頼に報いたいと思った。だから同じ轍は踏まねぇ、今度こそ大鬼をぶちのめす!」
 うおお、と振り上げし打刀。だがそれはむなしくも、黒い身体に届く前に、また吹き飛ばされる。
 しかし、いいのだ。巨鬼にはすでに、数本の刀が、何本もの矢が突き刺さっており、そして――
「ご‥‥」
 ずぅん。それは、巨大鬼が膝をついた音だった。その振動は、もちろん来世人の士気を上げた。
「今こそ!」
 それは誰が放った言葉か。誰でもおかしくなかった。誰もがそう思ったのだから。

「いけない、このままでは‥‥」
 椋は傷を負い、機巧を破壊され、為すすべなく押され始めていたところだった。
 しかし、そこで鬼達の手が止まった――ずしぃん、という音によって。ハッと見たそこに、倒れ伏した巨大鬼を認めて。
「バカナ‥‥」
 赤鬼が呆然と言った。その気持ちはわかる、と椋は少し思った。自分にも信じられない思いだったから。
 そして来世人らがやってきた。身体も装備もボロボロだったが、その顔は晴れやかで、椋は、これで終われるんだ、と思わず安堵した。

◆東の砦:人の情の流れ着く先
 じりり、と後退する来世人。ずずい、と迫る鬼たち。金棒が振り上げられ、振り下ろされるが、鬼頭 伊吹は反撃はおろか、手もあげずにそれを受け、貴一郎と同じく血を流した。
 複数の人質、その命を前に。来世人に反抗は許されないのか。
「まずいですね」
 九龍は眉をしかめて状況を考える。このままやられ続けるのは無意味で不毛だ。しかし、島民に被害なく攻撃が可能かと聞かれれば――
「あうっ」
 きゆが蹴り飛ばされ、惨斎は慌ててそれを片腕で抱き止める。ギロ、と蹴った相手を睨めば、そいつはニヤニヤと牙を見せてくる。
「いったいどうすれば――」
 芽衣子がしびれを切らしかけたとき、それは起こった。
「なんだ!?」
 ぼわっ。鬼の集団の後方で突如、黒煙がもうもうと沸き起こった。突然の事態に、鬼が浮き足立ち――
「忍狼、いざ参る」
「うおっ!?」
 黒鬼は急に腕を引かれ、人質を奪われる――緒戦で、密かに背後に回っていた大狼 忍の、煙幕玉+奇襲であった。
「今ッ!」
 惨斎が吠えた。それを合図に、来世人は一斉に反撃に転ずる。
「グアアッ」
「ヤメロ、人質ガドウナッテモ‥‥アレッ?」
 が、今度は貴一郎が必死の突進、ファインプレーで人質を奪取していた。伊吹はやれやれと彼に続き、少しでも傷を減らさんとする。
「そこっ!」
 芽衣子も縄ひょうで鬼の腕を絡めとり、その隙に藤花がクロスボウで射撃。
「きさんらのせいできゆが泣いた。許さんぞ」
 惨斎は丸太を突き出し、さらに鬼を押し返す。
「いざ一騎当千の鬼とならん。さあ、覚悟は良いか外道共」
 渚もそこへ跳びかかっての一ノ太刀! 人質を抱えた鬼が、両断。
「覚悟なんかないやろけどな‥‥ただ、逝っとき」
 華は素戔嗚息吹迎えノ舞で、側面の鬼をまとめて牽制。
「水浸しになった残党は凍り付かせようか。容赦はせんで、恒温動物には興味ゼロや」
「グオオオ! ‥‥ヲッ」
 が、飛び出しかけた青鬼は隼人&遮那のクロス攻撃でお陀仏!
 そしてその混乱に乗じ、亜怜は九龍と共に、助けた島民を後方へ誘導すると。
「黒鬼は恐らく金剛持ち、気を付けて!」
「いえ‥‥もうその必要はなさそうですね」
 九龍は見た。今度こそ、指揮官とおぼしき黒鬼が皆に討たれる瞬間を。
「大将、とったりィ!」
 渚が嬉しそうに言うと、惨斎はウオオオと、鬼にも負けぬ勝鬨を上げた。
 それを聞いた島民が茫然とするのを、九龍はちらりと見ると、そっとその背を叩き。
「勝ったのですよ、人間が‥‥さ、行きましょうか」
「行くって‥‥ここから、出て行けるのか‥‥?」
「うん、そうだよ‥‥今度こそ、みんな一緒に帰ろうね!」
 きゆが満面の笑顔でそう言うと、島民らは、ふらふらと正面門の外へと歩を進め、その門をくぐった瞬間、急にへたりこみ――やがて、おおおおんと嗚咽し始めた。

◆北の砦:導く先は
 リーダーは滅した。しかしここには数体の黒大鬼が残されていた。
「どわあっ!」
 弟をかばった紫苑、鬼の拳に大きくよろめき、そして相手を見上げる。
「くっそ、倒せんのかよ!?」
「角は折れてるとはいえ、この人数では‥‥」
 悠頼は木刀を叩きつけると、素早く身を引いて態勢を整える。押し切れる自信は、まったくなかった。

「やはり人手不足、ね」
 千絵代はそうぼやくと、ちらりと蔵人のほうを見た――視線を交わした2人は、即座にお互いの真意を悟り、うなずき合った。
「火口がいいかしら?」
「いや、溶岩地帯があると聞いとる。そっちのがいいじゃろう」

『そうら、こっちじゃアホどもォ!』
 蔵人が拡声器でがなり立てる。統率を失った大鬼達は、当然、目の前の敵あるいは獲物を求めて、その牙を剥く。
「そうじゃ、来い来い。なぁに逃げ足は大丈夫にしとるわぃ」
「道は開かれてる! あとは連れていくだけ!」
 紫苑も風車手裏剣で引きつけ、鬼に追い詰められぬよう気を配る。
 ずしん。ずしん。思い思いに歩み寄る大鬼ども。さいわい、足の速さは来世人らが勝り気味だ――それでも単純に誘導できるものではなく、敵の金棒は、容赦なく来世人へと向けられ、振り回され、ときに捉える。
「あぐっ! でも、負けない!」
 帆奈は特製のコサージュ手裏剣で、幾度となく挑発を繰り返す。その傷は黎菜が地蔵菩薩慈悲真言で緩和。
「こっちよ! ‥‥うっ」
 千絵代は溶岩流を見やり、しまった、という顔をする――聞いていたより、冷えている感じがする。少なくとも鬼を沈めて即退治、というわけにはいかなそうな地形であった。
「なんたる事じゃあ‥‥今から火口へ向かうのもなあ‥‥」
 蔵人の脳裏に浮かんだのは『撤退』であった。それはやむを得ない決定といえよう。
 しかし眼底に浮かんだのは、別のものであった。そう、山の上方から駆け下りてくるあの影は――

「救援にきました!」
 熱士だ。仕事を終えた彼らは――いやはや、『火口のほうからやってきた』のである。
「それで全部か?」
 太が聞いた。悠頼は「ああ」と親指を立ててみせた。
「ったく、なんて小せぇ鬼なんだか!」
 透哉は不敵に笑いながら、伊賀打刀を振り上げて駆け下り始めた。彼に続く人数は十を超しており、黒大鬼達は、突如増えた獲物に当初は歓喜するが、しかしそれがぬか喜びであったと、すぐにその身に刻み込まれるのであった。

◆本丸最深部:核心の前
 誰もが感じ始めていた――核心は間もなくであろう事に。
「本命は三本角だ! さあ、腕が鳴るぜ――」
 焔羅の意気込みを、ナタリアは「しーっ」と止めた。
「お静かに。なにか、ただならぬ空気を感じますわ‥‥」

 その奥は、巨大な広間となっていた。ナタリアを先頭に、皆は気づかれぬよう、そこから中を窺う――すると。
「なっ、あれは、まさか‥‥!?」
 誰がうめいたものか。そう、広間には、赤い大鬼と、そして甲冑をまとった『三本角』、そこまではいい、だがその鬼武者が膝をつく相手こそ――
「天草四郎‥‥時貞、なのか!?」
 清十郎は愕然とする――この場にいる誰も、彼を見た者はいない。だがその風体は聞き及んでいた。
 二本の角を生やし、面妖な武具をまとった、眉目秀麗にして精悍な鬼。いくつかの特徴が、あれが四郎だと推定するに充分であった――あの、島原の乱で人々を扇動した鬼達の首謀者とされ、本人だけは逃げおおせ、強力無比な討伐隊の追撃をも振り切ったという、あの天草四郎時貞であると!
「静かに。何か話してやがる‥‥」
 スパルタクは聞き耳を立てる。四郎と鬼武者が交わす、その言葉に――

◆鬼武者:その最期
「――こうなる事を予想していた、とは?」
 鬼武者は目を丸くして、逆らえぬ存在である四郎を見上げた。
「試しておく必要があったのだ。貴様らがどの程度従えるかをな」
「どの程度‥‥? ま、まさか最初から、ムチャな命令をあえて我々に‥‥」
「口を慎め。貴様にその資格はない」
「ハッ、すみません!」
 鬼武者は慌てて頭を地面にこすりつけた――だがその顔は、困惑と、屈辱と、なにより憤怒に歪んでいた。
「火山の噴火により封印が解けたこの島は、私にはいろいろうってつけだった‥‥試すには」
「ふ、封印とは‥‥?」
「それすら気づいていなかったのか。たしかに『あれ』は、同時に溶岩に沈んでいるはずだからな」
「‥‥‥‥」
「いずれにせよ貴様の失態に、弁明の余地はない」
「しかし! すでに充分な備えをし、来世人なる連中の進攻も跳ね除けております!」
「たわけ。すでに押され始めているぞ」
「なっ、そんな‥‥」
「私の命令を破ったあげくに、この体たらく。生かす値打ちもない」
 ザン、ザン、ザン――四郎の妖刀が、三度煌く。
「なっ‥‥あああああ!?」
 それが、鬼武者の全ての角を破壊していた。
「無能の報いを受けよ」
 四郎がそうつぶやいた時には、伊豆大島を支配していたはずの鬼武者はすでに、貫かれて絶命していた。

◆本丸最深部:鬼武者を超越せし者
「‥‥‥‥」
 誰もがあっけに取られていた。倒すべきボスが、さらなる大ボスめいた者によって、あっさり倒されてしまったのだから。
「‥‥‥‥」
 四郎は、来世人が隠れているほうを、じっと見ていた。気づいているのかもしれない――だが奴はきびすを返すと、すたすたと奥へと去っていこうとした。
「待ちやがれ!」
 焔羅が物陰から飛び出した。京助は慌てて彼と、さらに蘭子、スパルタクに、榊樹女ノ舞をさす。
「やるのか」
 四郎は背を向けたまま、静かに問うた。
「ワタクシは鬼を狩る鬼です。全身全霊で貴殿方の企てを阻止してさしあげます。この日ノ本に貴殿方の住む場所はございません。殺された民の怨み思い知りなさい」
 蘭子はじりりと歩を進めた。と、2体の大鬼が、すっと前に出て道を塞ぐ。
「チッ、とりあえず目の前から片付けっか!」
 焔羅は漆黒ノ掌を成就させ、道を塞ぐ大鬼を見上げると。
「よし凌駕ぁ! 阿修羅の力でダブルパンチだ!」
「よっしゃあ!」
「俺もやるぜ。ここなら思う存分鬼切が振るえるんだねぃ」
 スパルタクも長大な刀を抜く――だがそうしている間にも、四郎は完全に背を向け、すたすたと闇へ消えようとする。
「行かせるものですか」
 蘭子が、仲間と大鬼の戦闘を縫って前に出る。藤 あきほは祈るようにそれを見送る――すでに中級の除傷形代が、ばっちり7枚も彼女に貼り付けてある。
「こちらを向いて!」
 愛鈴が叫ぶと、四郎は素早く顔を向け、そして。
「やれば死ぬぞ」
「覚悟の上よ‥‥誰かがきっとフォローしてくれるわよ。信じてるからね!」
 愛鈴は、漆黒に燃える三鈷杵を手に飛び出した――はずだった。
「‥‥?」
 が、一刀のもとに――腹部をざっくりと斬られていた。目にも止まらぬ早業!
 思わず足が止まった蘭子にも、鋭い一閃が――いや、キングスワンズ・ユーがその身でかばった。
「我は王の杖! ハハハハハハ! ハハ、ハ‥‥」
 そうして、首から血を噴いて――倒れて、止まった。
「やってくれましたわね」
 そこを蘭子は逃さなかった。上級一ノ太刀の一閃は、たしかに四郎を切り裂いた。神鬼の総面により、【封鬼】の効果も上がっていたのだが――しかしその傷は、ああ、やはりみるみるうちに再生を遂げてしまうようだ。
「うおおやらせるか! 俺は一人で戦ってるんじゃねぇ!」
 凌駕も血化粧の忍者装束、その血ノ代償を用いて挑む! しかし忍者刀が届く前に一刀で撃墜されてしまう!
「がはっ‥‥にここまで来たんだ‥‥俺の分までブン殴れ、焔羅‥‥」
 だがその焔羅も、たったいま斬り捨てられていた――蘭子は、刀を構えたまま‥‥次の手が出せずにいた。
「‥‥‥‥」
 四郎は再び、きびすを返して、奥へと歩み出した。蘭子はそれを――黙って、見送った。
「そ、そんな‥‥ここには強い人達がいっぱいいたのに‥‥」
 呪禁道術もまったく効かなかった。白波 双翼は、へなへなとその場にくずおれた――周囲には、幾人もの、瀕死の仲間が倒れていた。

 それからどうしたか。重傷者は、他の仲間に支えられ、洞窟外へと搬出されていった。
 そして洞窟の奥には――どうやら別の出入り口があったようだ。四郎の姿は、もうなかった。
 しかし、他にも。

「おきりが‥‥生きてる‥‥本当に‥‥!」
 泣き崩れる母――今度は本物だった。奥には女ばかり十数人も閉じ込められていたが、全員無事であり、そしておきりの母も、久方ぶりにその顔に希望の火をともしたのだ。
「‥‥帰ろうぜ、お前さん達の村によ」
 巴はおきりの写真を映していたスマートフォンをしまうと、皆が立ち上がるのを手伝ってやった。

 こうして、囚われた島民の多くは救出された。むろん、すでに喰われてしまった者もいたが、それほど多くなかった事を、今は感謝するしかないだろう。
 鬼も、どうやら全て駆逐されたようだ。伊豆大島に、脅威はなくなったといえる。
 ただし、天草四郎の姿だけは、あの一方的な戦闘以来、誰ひとり目撃していないのだった。

◆波浮村:希望という種は
「これで‥‥あらかた治療も終わりましたね」
 狐弥が最後の地蔵菩薩慈悲真言を唱え終える頃には、瀕死者を除けば、重傷と呼べる者はいない状況にまで回復した。
「村人は守り抜き、来世人も死者なし。素晴らしい成果です☆」
 梅花は、波浮村に集まった面々を見やり、満面の笑みを浮かべる――誰も彼もが、晴れやかな顔をしているように見えた。
「七菜緒に、これ以上の憂いが無くなればそれでいい‥‥」
 蒼桜はそう遠い目をする――そして、感動の再開、そのシーンを、ぼんやり眺める。

「おきり‥‥!」
「おっかあー!」
 おきりは母親の元へ駆け寄り、思い切り抱きついた。
「よかったなぁ‥‥」
 蘆屋 欣之助はその光景を見て、目にうっすらと涙を浮かべる。
 ひとしきり抱擁しあった母子――だが、おきりはふいに、顔を上げて。
「おっかあ、おっとうは‥‥?」
「‥‥」
 母は、悲痛な顔で首を振った――それを見た欣之助は、ついに、目から涙をこぼした。
「かわいそうなおきりちゃん‥‥でも‥‥」
 きゆは、赤ん坊の晴が両親に抱かれているのを見て、違う意味で涙ぐむ。惨斎はきゆの頭を、ぽふっと撫でる。
「もう大丈夫だからなァ‥‥」
 巴は、別の少年らに優しく声をかけていた。残念ながら孤児となってしまった彼らだが――しかし、平穏は訪れるはずだと信じて。
「本当にありがとうございました。来世人さまがたのおかげです」
 五平はぺこぺこと、家族と供にひたすら感謝だ。太は居心地悪そうに「もういいから」となだめる。
「これからどうなるかわからないけど」
 悠頼は流刑人らに顔を向ける。熱士も、真面目な顔でそちらを見る。
「減刑してもらえればいいんですが‥‥」
「なに、そんなもの無くともやる事はやらせてもらう。ここで拾われた命だ‥‥少しでも島のために役立てるさ」
 その言葉に、透哉は「よし」とうなずいた。そして心から、彼らの行く末を案じた。

「いろいろあっけど‥‥無事なやつも多かったしな」
 そんな工助に向け、蘭子はおっほほと、弱々しく笑って見せた――小さな声だったが、それでも、蘭子は笑ってみせた。
「無事‥‥そういえばカッパ様も無事だったそうで‥‥」
 野増村の老人にそう言われ、亜怜は「ああ」ととぼけた返事をすると。
「彼にも平穏が訪れるんでしょうかね‥‥」

「――これで島も平穏になるか。よし」
 カッパ様が満足げなので、華も「よし」とうなずいて、きびすを返した。

「おとなしくしてたようだな」
 ふいに声がしたので、ヤームルは柴犬をもふりまくる手を止め、ハッと振り向いた。そこには守全が立っており、犬達はてこてことその足元にすがりつく。
「守全さんもご無事で‥‥あの、どこにいらっしゃったんですか?」
 ひとひらが訊ねる。
「貴殿らの働きぶりを検分していた。来世人、鬼に勝るとも劣らず‥‥と言えるな。幕府からは追って謝礼が届くと思う」
「それはなによりね」
 千絵代は眼鏡を押し上げつつ答えた――彼女が大鬼の角を次々と破壊するのも、彼は見ていたのだろうか。
「あれっ?」
 椋は、ふいに気配を感じ、山の方へと顔を向けた――今、たしかに、そこに何かがいた気がした。
「‥‥獣道、役に立ったぞ! どうもなあ!」
 右京はそちらに向けて手を振り、声を振り絞った。すると山から、ウオオオンと狼の遠吠えが返ってきた。

「ともかく、なんとか、無事に終わって‥‥あああ」
 和美がへなへなとへたりこみかけるのを、清十郎はそっと支えてやる。
「完全に無事とは言えへんかったけど‥‥みんなようがんばって、島も平穏になって‥‥よかったわ」
「それにしても和美さんって、おろおろしすぎ? もうしっかり終わったってのに」
 秋葉は半分あきれたように言ったが――だが清十郎には、それこそが平和と希望のきざしだと、そう思えるのだった。

「それで結局‥‥鬼っていったい何なのかしら。本丸や砦作ったり‥‥封印? 四郎? それにあの強さ‥‥うぐぐ」
 愛鈴は、奴に受けた深手にうめく――璃来は「無理しないで」と、そっと寄り添っている。
「あれから本丸や砦も調べましたし、囚われの島民にも聞きましたが、ほとんど何もわかりませんでしたね」
 狐弥も解せない顔をする。一番解せないのは、突然現れたという天草四郎の事だ。島の支配者を殺して去っていくとは? 狙いがまったく読めない。
「しかし、いずれまた姿を現すでしょう‥‥その時は、必ず詰問してみせます」
 聖時は重々しくそう言った、ってのに、ブナときたら。
「でも、それって今日の話じゃないよね? だったらとりあえずゴハンにしない?」
「おっ、いいねえゴハン」
 団次郎がノってきて、
「いいの? ‥‥まあいいか」
 貴一郎も結局そう言うと、奈々のおなかが「ぐぅ~」と鳴り、そして赤面。
「って、ずいぶん準備がいいね」
 煌人の視線の先では、帆奈と芽衣子がおにぎりを掲げていた。いつの間に用意したのやら。
「ちなみにお酒もありますよ」
 九龍が酒瓶を掲げると、
「おおっ祝杯じゃあ!」
 蔵人は親指と人差し指をおちょこの形にし「クイクイ」と飲むしぐさ。
「ふっふっふ、たくさん働いたから今日のゴハンは美味しいに違いないのだ」
 ブナは、なんでか不敵にニヤリとした。皆がおにぎりに、お酒に、お茶に集まってくる――来世人も、島民も、犬も。
 陽が沈みかけると、誰かが焚火を始めた。だからといって、盛大な宴にはならなかった。ただ人々は、燃え盛る炎を見つめながら、笑い、喜び、あるいは静かに涙し、これからの不安とこれまでの悲劇をなだめるのだった。



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参加者

a.本丸攻めっきゃねえだろ!罠も力ずくでぶっ壊す!!
不知火焔羅(ka00012)
Lv239 ♂ 23歳 武僧 来世 異彩
サポート
a.力づくで押し進むかねぃ。サポートは歓迎だぜぃ。
スパルタク・フェリーチ(ka00041)
Lv111 ♂ 41歳 武僧 来世 婆娑羅
c.大鬼を足場の悪い場所に留める。
源太(ka00049)
Lv97 ♂ 29歳 忍僧 来世 大衆
f.因縁回収です。こちらで頑張ります。よろしくお願いします。
服部帆奈(ka00058)
Lv162 ♀ 16歳 武忍 来世 質素
サポート
g.一応、ここで。もっそりひっそり待機なのだよー
田中璃来(ka00065)
Lv114 ♀ 21歳 武忍 来世 質素
サポート
c.大江戸プロレスメンツと頑張ります。
陸奥熱士(ka00071)
Lv144 ♂ 15歳 武僧 来世 大衆
サポート
e.gは人手が居そうなんで、eで支援に回る事にします。援護頼みます。
鳴神九龍(ka00096)
Lv100 ♂ 30歳 陰忍 来世 大衆
d.前回のリベンジリベンジ! 
沖田芽衣子(ka00120)
Lv193 ♀ 22歳 武忍 来世 大衆
サポート
c.んじゃま、力いっぱい頑張ってくっか。
平口工助(ka00157)
Lv301 ♂ 22歳 武僧 来世 婆娑羅
サポート
d.よーっし、力いっぱい舞ってくから。島民さんもみんなみんな…一緒に帰ろ。
遠田きゆ(ka00206)
Lv253 ♀ 15歳 神傀 来世 異彩
サポート
g.村に向かっている黒女鬼は瞬間転移と変化を使う難敵です。
赤井狐弥(ka00215)
Lv127 ♂ 20歳 忍僧 来世 影
サポート
c.大鬼周囲の小鬼の相手しつつ、回復サポートの予定。よろしくお願いします~
空木椋(ka00358)
Lv181 ♂ 20歳 傀僧 来世 大衆
サポート
d.(丸太を担ぎ)……東を落とす。
山之本惨斎(ka00380)
Lv119 ♂ 29歳 武忍 来世 影
サポート
c.周囲の鬼共に今度こそ【封鬼】見舞ってやる! …しかできてねぇ悪ぃ(済)
鈴城透哉(ka00401)
Lv144 ♂ 15歳 武僧 来世 傾奇
e.安心させたらな。
五木田華(ka00440)
Lv182 ♂ 21歳 神陰 来世 異彩
サポート
d.惨斎さんのチームに協力し、回復で援護しつつ、砦再攻略です。(仮提出済)
鉄亜怜(ka00466)
Lv192 ♂ 21歳 武僧 来世 大衆
サポート
b.島民の救出とルート確保ですわ
ナタリア・ロス(ka00471)
Lv173 ♀ 24歳 陰忍 来世 異彩
サポート
a.ワタクシは鬼を狩る鬼。ウサみみ侍!浮世の鬼を退治してくれるわ!
高杉蘭子(ka00512)
Lv217 ♀ 20歳 武神 来世 傾奇
サポート
g.行動変更です。村人を落ち着かせ村に進入するモノ有れば迎撃する予定です
藤枝梅花(ka00566)
Lv205 ♀ 22歳 神陰 来世 麗人
サポート
b.罠や人質探す偵察を主にしとるよ。概要はアジトにて。(提出済)
潤賀清十郎(ka00609)
Lv244 ♂ 27歳 神忍 来世 異彩
サポート
a.考えるのは辞めた! 手っ取り早くいくぜ!
莱堂凌駕(ka00613)
Lv248 ♂ 17歳 忍僧 来世 大衆
サポート
f.全体を見て無事に殲滅できるよう指令じゃなぁ
神門蔵人(ka00669)
Lv106 ♂ 50歳 武神 来世 異彩
c.あ、あああ、あの、回復します!あと、すみません!攻撃したいかも?
銅和美(ka00786)
Lv186 ♀ 20歳 陰傀 来世 大衆
サポート
a.基本脳筋なのよ、私。考えるの面倒だから大将ボコせばいいかなって。
田中愛鈴(ka00816)
Lv163 ♀ 25歳 武僧 来世 傾奇
サポート
b.式神での警戒と偵察。あとァ島民の救出の手伝いをするつもりさね。
賀上巴(ka00826)
Lv181 ♂ 34歳 神陰 来世 異彩
f.北の砦の動向がおかしいわ
升田千絵代(ka00869)
Lv166 ♀ 25歳 武陰 来世 異彩
サポート
g.私の力では防衛の頭数がせいぜいでしょうが、ここは堅守して見せますよ
獅堂聖時(ka00933)
Lv171 ♂ 27歳 武僧 来世 異彩
サポート
f.黒女鬼の撃破を狙っていくか。…大鬼達をどうしたものかってのもあるが。
由良悠頼(ka00943)
Lv154 ♂ 17歳 陰忍 来世 大衆
サポート
b.治療での支援と、島民の救出避難を行う予定です。よろしくお願いしますね。
花織ひとひら(ka00978)
Lv172 ♀ 17歳 神僧 来世 異彩
c.地形も考慮に入れた罠と射撃援護を中心に、転倒狙いの足止めを。(済み)
銀煌人(ka01137)
Lv120 ♂ 32歳 武傀 来世 大衆
サポート
c.大江戸プロレスはここで名をあげるってもんよ!がはは
越中団次郎(ka01138)
Lv281 ♂ 32歳 武僧 来世 婆娑羅
サポート
d.盾、回復役。前衛回復っていた方がいいよね?
鬼頭貴一郎(ka01182)
Lv111 ♂ 17歳 忍僧 来世 大衆
サポート
g.赤子鬼は素戔嗚で蹴散らしておく。(提出済み)
銅蒼桜(ka01232)
Lv146 ♂ 20歳 武神 来世 異彩
サポート
g.雷上動で鬼の駆逐を行います。
鏑木奈々(ka01307)
Lv235 ♀ 18歳 神陰 来世 麗人
サポート
g.雉くんに偵察飛行してもらうんで、何か見っけたら報告するわ。
毒島右京(ka01318)
Lv214 ♂ 35歳 陰僧 来世 大衆