担当MS:旭吉

クリスタル・クリスマス

開始料金タイプ分類舞台難易度オプション状況
16/12/27 24:0010000 Rexボイスドラマ冒険地上中級お任せプション 5人

◆参加者一覧

アリスフィア・メルス(ti8412)P月
アーシェ・フォルクロア(tj5365)H風
ナヴィ・アルティシア(tj5711)E水
ジルヴァ・ヴェールズ(tj8140)W月
リュード・カーライル(tk7218)W火

オープニング

◆永久凍土の精霊郷
 『精霊郷』。そこは陽が昇らず月だけが照らす夜と雪の場所。
 冬の大地リムランドの北方にあり、地上の冒険者達の間では近付く事も難しいとされている場所だ。
 あらゆる困難を乗り越えそこへ辿り着けた者は、サンディによってこの世で最高の幸福を得られるという――

 ――しかしてその実態は。

◆かしこいサンディのおくりもの
 ドラグナー達は、さしたる困難も無くこの秘境を訪れる事が可能なのだ。
 この秘境の住人、月の精霊サンディ達の長である『かしこいサンディ』。彼女に従う『番人』のコモンが、ドラグナー達をここまで安全に案内してくれるからだ。
 地上は7月も下旬、夏至の今日。伝承とは異なり空には太陽がある精霊郷にやってきたドラグナー達に、『かしこいサンディ』は大層喜んだ。
「へえ、キミ達の空の島はもうクリスマス期間なんだね。ボクはプレゼントを配りに行けないけど‥‥そうだ!」
 彼女が言う『空の島』とは天竜宮の事だ。クリスマスなのに何もできないとは、サンディとしてこれほど悔しい事は無い‥‥といった表情から一転。何か閃いたのか、彼女は急に活き活きとし始めた。
「この時期にキミ達と会えたのも何かの縁だ、そうに違いない! いいコモンにはとびっきりのプレゼントをあげないとね」

◆クリスタル・クリスマス
 さて、君達が今いるのは精霊郷でも離れにある遺跡の前だ。
 表面を氷に覆われた石の遺跡は、白夜の太陽を受けてまるで水晶のように輝いている。
 かしこいサンディ曰く――この遺跡は『生きて』いるそうだ。
 それがどのような意味なのかまではわからなかったが、遺跡の最奥には何かの遺品が魔法の氷に覆われて眠っているそうだ。
 魔法の氷である以上ただ温めても溶ける事は無いが、これを取り除かないと遺品を回収できないらしい。氷ごと破壊するのは以ての外だ。
 回収できた遺品は、クリスマスプレゼントとしてそのままドラグナー達が持ち帰っていいらしいが――果たして、遺品の正体とは何なのか。生きている遺跡とは何なのか。
 不安と期待を胸に、ドラグナー達は輝く遺跡を見上げていた。

◆補足
 内部は基本的に表面を氷で覆われた石造りの遺跡です。
 そこまで暗くなく、魔法の氷で作られた窓から白夜の日差しが差し込みます。
 ただし侵入者のコモンを追い返す為の罠やモンスターがいる部屋がありますので注意。
 音を出してはいけない場所、出さなければいけない場所、踏んではいけない場所、踏まなければいけない場所など、敢えて押し通った方がいい場所等様々なものがあるでしょう。
 モンスターはサンディからの情報は特にありませんが、過去にこの遺跡に挑んで還らぬものとなった冷たいゾンビや吹雪を操る美女、氷の彫像などがいるかもしれません。

 遺跡内部にはルーン文字に似た文字が所々に刻まれています。これらを読みたい場合該当のスキルが必要ですが、ここまでドラグナーを案内してくれた『番人』に任せる事も可能です。
 (エンダールではありますが、戦力としてはドラグナーに劣りますので護衛が必要です)

 最奥の遺品を覆う魔法の氷は、周囲のルーン文字を解読すると『情熱』で溶ける事がわかります。
 あなたの『情熱』を、あなたなりの形で氷にぶつけてみてください。

◆マスターより
旭吉です
今回のボイスシナリオを担当させて頂きます

〇状況
7月のリムランド北部、精霊郷の遺跡群(全イベの状況は特に考慮しなくてOKです)
雪が残り氷が溶けない寒さなので防寒具必須
白夜なので1日中太陽が沈みません 空をぐるっと一周する感じです
石の遺跡ではありますが、なかなか幻想的な景色になるでしょう

ルーン文字を解読しながら遺跡を進み、サンディからのクリスマスプレゼント?の遺品をゲットしましょう!
(なお、遺品のアイテム配布はできませんのでご了承ください)

〇NPC
何かあればプレイングにて

・アイノ
ドラグナー達を案内してきた『番人』の少女 17歳エンダール
言及が無ければ登場はしません

◆ボイスリプレイとは
 このシナリオは「冬期特別企画」の一つである、「ボイスリプレイ」です。
 ボイスリプレイは、ショートシナリオのリプレイに加え、STARSボイスアクターによるボイスドラマが作成されます。
 プレイングには、キャラに行わせたい行動内容と共に、第三希望までのSTARSボイスアクター名、声や発音に関する補足などを記入してください。レクシィ株式会社の担当者が希望順に直接打診を行い、担当声優を決定します。希望クリエーターへの打診が承諾されなかった場合、希望クリエーターがいない場合は、担当者が選出します。

リプレイ

全編通して再生




オープニング


◆氷の遺跡

 地上は夏であるはずなのに、眼前に広がるのはただ一面の雪と氷、そして遺跡ばかり――ここはそういう場所だ。
 しかし。
「おーい、こっち来て見てみろよ皆ー!」
「待ってくださいリュードさ、わっ!? ‥‥すみません、アーシェさん」
「土の上とは勝手が違う。互いに気を付けよう。ナヴィもはしゃぎすぎるなよ」
「はい♪」
 先に行って待っているリュード・カーライル(tk7218)や、それを追って滑りそうになったアリスフィア・メルス(ti8412)など、ドラグナー達のテンションは総じて高めだった。アリスフィアを支えたアーシェ・フォルクロア(tj5365)に釘を刺された妻、ナヴィ・アルティシア(tj5711)も、口では言いながら足取りはとても軽い。
「はぁ〜。アイノちゃんは帰っちゃったし、こうなったら噂の美女を口説くしかないかな〜!」
「男性の方々は魅了されてしまったら任せてください。私達が必ず戻して差し上げますよ」
「目を覚まさせないといけませんからね、力いっぱい頑張ります」
「‥‥あ、鋭利な武器だけはやめてね、うん」
 こういう時、女性という生き物は強いのだ。ナヴィとアリスフィアの笑顔と拳を見たジルヴァ・ヴェールズ(tj8140)は、そう肌で感じたのだった。
「俺も気を付けないとな‥‥ただでさえ、探索ではあまり役に立てなさそうだし」
(あと格好悪い姿を見せたくはないし‥‥)
「私も、遺跡探索は初めてなので‥‥リュードさん?」
 何やら真剣な面持ちで自分の方を見ているリュードにアリスフィアが首を傾げる。
「いいや別に! それにしても綺麗だよなー、白夜の氷の遺跡なんて、少なくとも生まれ故郷じゃまず見る事無いもんな」
「はい。来てよかったです」
 晴れた白夜の日は、一面の銀世界を太陽が照らし出して眩しい程だ。凍った遺跡の表面もきらきらと輝いていてそれは美しい。
「この遺跡‥‥でしょうか。以前闇の住人がいた遺跡とは別物のようですが」
「警戒を怠るな。急ぐ理由は無い、罠や敵に注意して不要に突き進まない事だ」
 目的の物と思しき遺跡を見回してみても、ナヴィには覚えの無い物だった。遺跡内部も覗きこもうとする彼女の前にアーシェが割って入り、あらゆる感覚を研ぎ澄ませて周囲の脅威を探る。
「‥‥ひとまず、出入り口付近には何も無さそうか。行くぞ」
「じゃあ俺も一緒に前に行くか。戦闘になりそうだったら任せてくれ! アリスフィア達も後ろからついて来てくれよな」
 アーシェとリュードを前衛に、ナヴィとアリスフィアがついていく。
「殿は僕、だよねぇこれ‥‥後ろから追いかけられながら脱出、なんて展開は――おっとぉ!」
 ジルヴァが遺跡に入った瞬間、高い天井から勢いよく落ちてきたものが危うく彼の背中を掠め、遺跡の床に衝突して砕けた。その破片の一部はつららと称するのも生温い、まるで――氷の槍のようだった。

◆遺品を護るもの

「綺麗ですね、本当に‥‥まるで宝石の内側を歩いているようです♪」
「‥‥」
 氷に覆われた石造りの遺跡は、所々に窓のような穴が開いている。その穴は氷のような物で塞がれているのだが、その氷越しの日差しが遺跡内で反射して様々な光に変化するのだ。
 その光を見るナヴィの楽しそうな声を背後に聞きながら、アーシェは満更でも無い幸福感を覚えていた。
「こんな場所で最期に美女に会えたなら、それはそれで‥‥あぁいや、僕はそうはなりたくないけど」
「あ、少しお待ちを。アリスフィアさん、これは‥‥」
 茶化しながらジルヴァが通過した壁に、何かが刻まれていた。ナヴィとアリスフィアが2人で解読してみるとルーンのような文字の羅列だった。
「進むな、‥‥容赦、はしない‥‥永遠に‥‥閉じ込め‥‥る‥‥?」
「閉じ込められた末路があれか」
 しゃがんでいたアーシェが真っ直ぐ見据える先、石壁の影になっている辺りにアイスゾンビ達が蠢いていた。
「人の手の入らない自然物であれば痕跡は目立つ。日陰ばかりに氷を踏み砕いた跡があるのが気になっていた」
「後ろからも来るよ! 明るい所には出て来れないみたいだけどねぇ」
「ジルヴァ、俺にもルミナパワー頼む!」
 既にルミナパワーを施した自分のデスブリンガーを後方へ構えるジルヴァに、前衛のリュードが駆け寄る。
「邪魔者は、ちゃっちゃと排除しちゃおう。あぁでも、遺跡はなるべく傷つけないようにね。サンディおねーさんに嫌われちゃう」
「任せとけ、全力でぶっ飛ばしてやる! 行くぜ!!」
 銀色の光を帯びたジャイアントソードを手に宣言すると、リュードは前衛に駆け戻りそのままアイスゾンビの群れへと一閃見舞った。
『月女神の矢よ、正しき的を射ち落とせ――目標(ターゲット):一番右側のアイスゾンビ、ルナ!』
 更に同じ個体に向けて、アリスフィアがルナを。もう一閃リュードが斬り裂けば、反撃も儘ならないまま肉片となって散らばる。
「派手にやるなぁ‥‥」
 後方では、ジルヴァがデスブリンガーでアイスゾンビの腕を受け止めていた。
「君達は、幸せな夢を見ているのかな!」
 腕を弾き返し、その胸に刃を突き立てる。
 アイスゾンビ達は数こそいたが、ドラグナー達をわずかばかり足止めした程度で間もなく場には静寂が戻った。
「実力としては大した事は無いが、あまり数がいるようなら苦しいな‥‥」
「‥‥(じーっ)」
「‥‥探さないといけない、のだろうな‥‥その」
「‥‥(じーっ)」
「‥‥わかっている。俺はお前だけだ、信じてくれ」
 アーシェを期待の上目遣いで見つめていたナヴィが、ようやく微笑んだ。

 遺跡は外見に依らず入り組んでいて、なかなか奥へ辿り着けない。
「探索は頼りっきりな俺が言うのもなんだけど、本当に進んでるんだよな?」
「マッピングはしていますし、大丈夫ですよ。さっき通ったのがこの道‥‥」
 歩きながら地図を作成していたアリスフィアが、リュードに答えながら通ってきた道と地図を照合しようとして振り返る。
「あれ‥‥こんな道じゃ‥‥」
「なるほど、『生きている』遺跡とはそういう事か。これではマッピングは役に立たん」
 アーシェが肩を竦める中、ナヴィは周囲を見回しながら考えていた。
「ここまでするなんて‥‥『絶対に生かして返さない』という遺跡の、遺跡の主の意思なのでしょうか。一体何のために存在したのでしょうね」
「それは‥‥――! 男は前を見るな!」
 咄嗟に目を覆って後ろを向くアーシェ。他の男2人もすぐに後ろを向いた。
 そして、前を見続ける女達の前には透き通るほど肌の白い美女がいた。男であればドラグナーあろうと虜にするアンデッド――スノーレディだ。
「はっ、そこまで強力な魅了を使うなら、もっと堂々と姿を現せって話だ!」
 リュードはすぐさま合身すると、前に向き直ってフェニックスの翼でスノーレディに飛び、ジャイアントソードで斬りつける。
「‥‥っ!」
『月女神の矢よ、正しき的を射ち落とせ――目標(ターゲット):スノーレディ、ルナ!』
『聖なる光よ、あらゆる穢れを祓い清めたまえ――ピュリファイ!』
 すれ違いざま、氷のように冷たいスノーレディの手がリュードから生気を奪う。しかしアリスフィアとナヴィの魔法が追い打ちをかけ、更にリュードがとどめに一撃を見舞うと、真白の美女は儚くその姿を消した。

◆情熱の炎

「いや〜、どうせならもう少し近くで見たかったような、勿体無いような‥‥」
「馬鹿言うな、それで魅了されたらどうすんだ。俺は御免だぜ」
「あ!」
 スノーレディへの心残りを口にするジルヴァにリュードが文句を返すと、アリスフィアが喜びの声をあげる。
「道が落ち着いてきましたよ。ほら、マッピングした道と同じです!」
 諦めずにマッピングを続けていた彼女の地図が、ついに振り返った道と一致する。
「遺跡が、道を変える事をやめた‥‥受け入れられたのか?」
「今なら、遺品の場所まで行けるのではないでしょうか」
 見えてきた希望を信じて、ドラグナー達は目に見える道をひた走る。
 辿り着いた先には、宝石のような氷に包まれた水晶球のようなものが安置されていた。
「これが‥‥遺品?」
「床に何か刻まれていますね‥‥『この氷は、如何な炎も溶かせない。いつかコモンの情熱が、永遠の氷に春をもたらすだろう』」
 リュードとアリスフィアが顔を見合わせる。
「ん〜‥‥情熱で氷を溶かす、か」
 ジルヴァは氷の前にしゃがむと、聞かせるように向き合った。
「‥‥両親は、ハーフエルフの僕を貴族として育ててくれた。勝手に申し訳なくなって逃げてきちゃったけど、やっぱり僕は生きたい訳だ」
 どのような境遇であろうと、生きたい。それが彼の消えない炎。
「そう。例え右にカップル。左に夫婦。そして孤立無援の僕! そんな状態であっても、僕はいつか出会える僕だけのパートナーを期待してみようかな、ってね」
「1人なら、1人で極められるものを見つければいい。俺はこの剣に全てを懸けてきた」
 続けてリュードが構えたのはジャイアントソード。
「物理攻撃じゃこの氷は砕けないと思うよ?」
「‥‥」
 彼は目を閉じ、ただ手の中の剣とその刃に意識を集中させて深く息を吐く。
(上半身は余計な力を抜け‥‥腰を入れて、軸をずらすな‥‥限界まで溜めて――踏み込め!)
「ハッ!!」
 これまでの剣の修行で培った全ての技術と情熱を、一撃に乗せる。氷は決して欠ける事は無かったが、今日ここまでアンデッド達を葬ってきた剣の重みを確かに刻み込んだ。
「極めたもの‥‥演奏も詩作も、これしか無かったからできるようになった事ですし‥‥」
 リュードの一撃を見ていたナヴィが、ふとアーシェを見上げる。
 目が合うと、自然と笑みがこぼれた。
「でも、今はできてよかったと思います。どうしても遺してしまう夫に、色々残せますから」
「‥‥ナヴィ」
「もちろん、生きて一緒に色々経験するのが一番ですけどね?」
 慈しむように氷に触れる。
「生きている間も、死んだ後も。思い出をひとつでも多く作っていきたい‥‥というのは、情熱になるんでしょうか」
 誰かの情熱を宿しているのかも知れない遺品は、相変わらず溶けない氷の中で沈黙していた。
「‥‥俺の情熱は、ナヴィだけだ。第一、あると言ったら拗ねられるのが簡単に想像‥‥」
「‥‥(じーっ)」
「‥‥いや、何でも無い」
 再び向けられる期待の眼差しに咳払いすると、アーシェは水晶球に見せるようにナヴィを抱き寄せた。
「生きている限り変わらず愛し、面倒を見る。それが俺にできる、妻への情熱の表し方だ。‥‥いつかも言った気がするが」
「アーシェ‥‥ふふ、嬉しいです」
 いつか遺し、遺されても、変わらず愛し続けると。
 そのような仲睦まじい2人を、アリスフィアは少し羨ましく思っていた。
(あのお2人のように、素直にはなれませんけど‥‥自分の気持ちに、嘘はつけませんから)
 水晶球をじっと見つめて、祈りを捧げるように願った。
(私‥‥リュードさんに感じる気持ちが何であるのか、わかりません。いえ、わかりませんでした。
 ‥‥好き、ですよ。リュードさん)
 恋する気持ちを、情熱として全霊で祈る。
 水晶を覆う氷はそれまでは彫像のようにびくともしなかったが、全員の祈りを聞き届けた後、いとも簡単にひびが入って砕けてしまった。
「あっ!」
 最後に祈っていたアリスフィアが、転がり落ちた水晶球を拾い上げる。すると‥‥――

「う‥‥っわ‥‥!」
「これが、遺品の正体‥‥夢でも見せられてんのか‥‥?」
「アーシェ、見てください! ほら!」
「あぁ‥‥そうだな」
「『永遠の氷に春をもたらす』‥‥!」

 それまでは氷に覆われた石造りの遺跡であった景色が、一面花々に覆われ外では小鳥が囀る春の風景へと変化したのだ。
「こんな場所ですから、きっと‥‥常春の景色に憧れたのでしょうね」
「これは、是非とも持って帰ってあげたいよね。来れなかった人にも見せてあげないと」
 遺品の水晶球を大事に両手で抱え、その場所を去ろうとするとふいに地面が揺れる。そして壁を突き破って現れたのは、見上げる程の高さがある氷像――アイスゴーレムではないか。
「いくら硬そうなゴーレムだって、このジャイアントソードの能力があれば!」
 リュードが果敢に斬りかかるが、大剣は鈍い音を立てて跳ね返される。僅かについた傷も瞬く間に再生してしまった。
「相手が悪い、ここは一気に入口まで戻るぞ!」
「何となくそんな気はしたんだよねぇ!」
 来た時のような道の変化はなく、一本道の帰り道をアイスゴーレムに追いかけられながら全速力で走る。
「急げ急げー!」
 遺跡の入口を走り抜けると、アイスゴーレムもそれ以上は追いかけて来ず戻っていったようだ。

 アリスフィアの手の中の水晶球は、変わらず周囲に春を見せている。
 この常冬の地にあって、まるで常春の花畑をプレゼントされたような心持ちだ。
「‥‥ありがとうございます、サンディさん。そして‥‥メリークリスマス!」

 クリスマスと共に過ぎてゆく冬へ向けて。
 彼女は春の声をあげた。




◆スタッフ


アリスフィア・メルス(ti8412):しぐれるぅ。
アーシェ・フォルクロア(tj5365):影鴉
ナヴィ・アルティシア(tj5711):青柳るう
ジルヴァ・ヴェールズ(tj8140):雪月花
リュード・カーライル(tk7218):mugikon
ナレーター:大和 稟

原作:旭吉
編集:大和 稟
企画:才川貴也(REXi)